2003 Fiscal Year Annual Research Report
医療的ケアを必要とする長期入院児の在宅ケア支援システムモデルの構築
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14657667
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Research Institution | The Japanese Red Cross Hiroshima College of Nursing |
Principal Investigator |
鈴木 真知子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部・看護学科, 教授 (80179259)
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Keywords | 医療的ケア / 長期入院児 / 在宅支援 / 支援システム / 支援システムモデル |
Research Abstract |
1.在宅ケア支援システムモデルの試案作成とモデルの実験的介入 1)現状における問題や課題の明確化とモデル試案の作成 困難を抱えているのは、介護者だけではなく、支援者も困難を抱えながら支援していた。夫々における以下のような問題や課題を基盤とし、モデル試案を作成した。 介護者側:子どものケア自体は手順に慣れてしまえばそれほど大変なことではない。介護者が真に求めているのは、家族支援と後押し。 支援者側:a.病院・施設の看護者:(1)経験がない、(2)親への対応が難しい、(3)問題・困難事例への戸惑い、b.地域の看護者・教育関係者:(1)支援に割り当てられた時間的制約、(2)限られたケア環境により工夫する手がかりが得られない、(3)一人の子どもをめぐる関係者間でのつながりがなく、支援が発展しない 2)モデル試案の特徴 モデルの実験的介入を行いながら、次のような「検討会活動」を主軸とした在宅ケア支援システムモデル(試案)を考案した。 対象:(1)子どもの親・家族とその支援者の両者、(2)病院や施設、地域全体(医療関係者、教育関係者、ボランティアなど)。構成員:(1)対象とする子どもとその家族へのケアに専門的知識や経験があり、中立的立場が取れる代表者、(2)対象者を多く収容する基幹病院や施設、訪問看護ステーションなどに所属し、そのような事例へのケア経験のある看護者を、検討会活動のキーパーソンとする。介入の時期:入院中からの継続した介入。介入方法:(1)定期的な事業の開催(事例検討会、交流会、講演会、勉強会)、(2)直接介入。機能:(1)仲間づくりへの支援、(2)情報提供、(3)調整と相談、(4)問題・困難事象への直接介入、(5)場づくり(情報交換・様々な出会い・きょうだいの交流・介護や支援に関する学習・事例のケア検討など)
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[Publications] 鈴木 真知子: "超重症児の在宅ケア支援システムモデル 第一報:地域全体における検討会の活動とその効果"日本小児看護学会 第13回学術集会 講演集. 220-221 (2003)
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[Publications] 鈴木 真知子: "呼吸器を装着した子どもの家族が持つ力と看護者の技 -子どもの母親が持つ力-"家族看護学研究. 9・2. 43 (2003)
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[Publications] 鈴木 真知子, 筒井 真優美編: "呼吸器を装着した子どもをもつ家族への援助/小児看護における技"南江堂. 184-196 (2003)