2003 Fiscal Year Annual Research Report
競技スポーツにおける「組織的情報戦略(テクニカル)活動システム」に関する研究
Project/Area Number |
14658013
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Research Institution | Sendai University |
Principal Investigator |
勝田 隆 仙台大学, 体育学部, 教授 (20254807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粟木 一博 仙台大学, 体育学部, 助教授 (30254808)
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Keywords | 情報戦略 / テクニカル活動 |
Research Abstract |
本研究は、競技スポーツにおける組織的情報戦時の活動と機能を明らかにし、競技力向上に有効なモデルを提示することを目的としている。今年度は、昨年度の基礎調査を踏まえ以下の事柄を明らかにした。 1.競技スポーツにおける情報戦略の定義化 「情報」と「戦略」について、それぞれの共通概念を整理した上で競技スポーツにおける「情報戦略」について以下に示すような定義と条件を提示した。この定義と条件は、2003年4月現在、JOC情報戦略フォーラムにおいての発表や、また全日本スキー連盟情報戦略委員会など多方面で引用された。 【競技スポーツにおける情報戦略についての定義】 『競技スポーツにおける情報戦略』とは、競技力向上のために、有用と思われる『知れせるべき内容』を、効果的に活用しようと意図する、目標達成のための長期的な営み(駆け引き)。そして、情報戦略を行なうにあたっては、以下のような条件が付加される。(1)(情報の)送信側の内容に明確な意図があること(メッセージ)、(2)受信者が特定されていること(ターゲット)、(3)受信側の行動選択に有用であること(コンテンツ)、(4)出所の信頼度を把握、見極めていること(ソース)、(5)送信側が送信される情報のタイミングや内容を操作し得ること(コントロール)、(6)送信側の活動が、予め想定された結果に対して有効に機能すること(エフェクト)。 2.その他 今年度は、以下に示す研究および調査も併せて行なった。 1)競技スポーツにおける分析のための「情報」の整理とモデル化 2)国内競技団体に見られるテクニカル活動の整理と分類化 3)諸外国を含むオリンピック委員会(NOC)等の国家な「組織的情報戦略活動」の実際とその機能について明らかにするための調査を行なった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 勝田隆: "釜山からアテネへ〜JOC情報戦略活動からの提言"平成14年度スポーツコーチサミット. 45-52 (2003)
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[Publications] 勝田隆, 久木留毅, 河合李信: "情報戦略部会"平成15年度JOCコーチ会議報告書. 55-60 (2003)
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[Publications] 和久貴洋, 勝田隆, 河合李信, 他: "競技力向上におけるルール、ジャッジメントへの対策に関する調査研究"平成13・14年度スポーツ医・科学研究 情報事業中間報告. 128-133 (2003)
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[Publications] 勝田隆: "知的コーチングのすすめ"コーチングの科学と情報を考える鍵. 31 (2002)
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[Publications] 勝田隆: "日本人とスポーツの相性"国際ルール改正に見る日本の課題. 36 (2003)