2003 Fiscal Year Annual Research Report
運動刺激に対する骨格筋での発現遺伝子を探索する非侵襲的方法を探る
Project/Area Number |
14658016
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
田中 宏暁 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (00078544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄野 菜穂子 佐賀大学, 医学部, 講師 (60223674)
朔 啓二郎 福岡大学, 医学部, 教授 (40183371)
清永 明 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (70177955)
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Keywords | 遺伝子発現 / シリンジバイオプシー / RNA / 運動 |
Research Abstract |
目的:シリンジバイオプシー法によるヒト外側広筋採取と,遺伝子発現の定量解析法の開発 方法:成人男性6名を対象に、一過性運動によるHexokinase II, Glycogenin, Glut-4の遺伝子発現変化を調べる. ・運動負荷試験:最大酸素摂取量の70%の強度で60分の運動を行い,運動前,運動終了直後,運動終了180分後に2回のシリンジバイオプシーを行った. ・シリンジバイオプシー 1.18ゲージの注射針を外側広筋中央部に挿入する。 2.筋に注射針を挿入したまま、50mlのシリンジを用いて筋組織を強く吸引する。 3.強い陰圧をかけながら注射針を3回程度上下左右にゆっくり動かす。 ・RNA抽出:RNA抽出試薬(Isogen:ニッポンジーン社製)にEthachinmate (Invitrogen社製)を加えてRNA抽出を行った. ・Real-time PCR:作成したcDNAを用いてHexokinase II, Glycogenin, Glut-4をReal-time PCR (LightCycler : Roche社製)にて測定した. 結果・考察・まとめ 36サンプルから得られた総RNAは平均3.80士0.71μg(範囲:5.53-2.86μg)であった.昨年の2倍の総RNAが得られたが、これはシリンジ容量を20mlから50mlに変更したため、より強い陰圧がかかり,多くの組織が得られたためと考えられる. すべての対象者で,運動前に比べ運動終了直後もしくは180分後にGlycogenin/β-Actinが増加した.運動後に骨格筋中のGlycogeninが増加することが先行研究(Kraniou et al.J.Appl.Physiol.2000)で報告されており,今回も同様の結果が得られた.よって今回シリンジバイオプシーにて得られたサンプルは骨格筋であると考えられる.
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