2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14658036
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Research Institution | Chukyo Junior College |
Principal Investigator |
岡田 悦政 中京短期大学, 生活学科, 助教授 (60224036)
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Keywords | ビスフェノールA / 食用植物 / 肝細胞 / メタノール抽出成分 / 培養細胞 / 細胞生存率 / ラット |
Research Abstract |
本研究は、「食用植物抽出成分がビスフェノールA(BPA)のホルモン様作用を抑制し得るのか」という目的で短期間において影響観察可能な培養細胞を使用し、以下の視点について研究を行っている。まず第一にBPAによる肝細胞への毒性を食用植物抽出成分(EPE)が抑制し得るか否か、スクリーニング実験を行った。第二に蛍光顕微鏡観察によりEPE、BPAの培養細胞内到達部位及び、細胞形態への影響観察を行った。第三に抑制効果が認められたEPEの同定と確認された結果から機構を検討する(平成15年度実施予定)。 本年度におけるその方法と結果は次の通りである。 [方法]食用植物40種から抽出したフェノール性成分を試料とし、BPAによるラット肝細胞への毒性抑制試験を行った。肝細胞生存率からBPAの毒性に対して、どの試料の抑制効果が高いのか検討後、細胞への影響を蛍光検鏡下に確認した。 1.試料調整:メタノール抽出法によりフェノール性成分の抽出及び濃度調整を行った。 2.細胞生存率:BPAと試料を細胞に投与し、細胞生存率確認後、投与試料による比較検討を行った。 3.細胞内到達確認:細胞中に蛍光ラベルしたBPA及び、細胞生存率を高めた試料を同時に投与し、BPAが細胞内部位まで到達しているのか否か、細胞形態への影響を含めて検鏡観察した。 4.本研究(平成14年度)の結果から機構推察のため、平成15年度はcompetitor kitを用いて肝細胞へのestrogenとBPA結合へのEPE影響を確認するための実験を行う。 [結果]EPEを予備的な細胞生存率試験を行った結果、特に結果の良かったアオジソ、エダマメ、タラの芽に限定してその濃度変化及び、培養時間への影響を検討した結果、培養時間が長いほど細胞生存率を高め、検鏡下でも同様な結果が得られた(平成16年度国際家政学会発表予定)。
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