Research Abstract |
文体の変化と精神的疾患や痴呆症との関係を統計的な観点から把握するため,自殺した作家のなかから,本年度は以下の作家の作品を対象に文章を単語分解し品詞コードを付けたデ-タベースの作成を行った。 ・芥川龍之介(S46年,7,24 睡眠薬服薬) 『開化の殺人』,『枯野抄』,『蜜柑』,『舞踏會』,『秋』,『南京の基督』,『六の宮の姫君』,『玄鶴山房』,『歯車』の9作品はデータベースを完成させた. 『手巾』,『煙草と惡魔』,『世之助の話』,『偸盗』,『或日の大石内蔵助』,『戯作三昧』,『蜘蛛の糸』,『地獄變』,『奉教人の死』,『きりしとほろ上人傳』,『杜子春』,『秋山圖』,『山鴫』,『藪の中』,『將軍』,『神神の微笑』,『トロッコ』,『庭』,『お富の貞操』,『一塊の土』,『大導寺信輔の半生』,『湘南の扇』,『蜃氣樓』,『河童』,『或阿呆の一生』の25作品については引き続き作業中である. ・三島由紀夫(S45,6,4 割腹) 『金閣寺』,『愛の渇き』の2作品のデータベースを完成させた. また、北村透谷(M27,5,16 縊死),川上眉山(M41,6 頚動脈切断),有島武郎(T12,7,7 情死),生田春月(S5,5 瀬戸内海で船上より投身自殺),牧野信一(S11,3,24 縊死),蓮田善明(敗戦直後 拳銃自殺),太宰治(S23,6,13 情死),田中英光(S24,11 服毒),原民善(S26,3,13 鉄道投身自殺),加藤道夫(S28,12,22 縊死),服部達(S31,1,1 八ヶ岳で遺書を残し消息を絶つ),久保栄(S33,3,15),火野葦平(S35,1,24),岸大作(S60 安保挫折後自殺)等の作家の作品について、どの作品をデータベース化するかの検討を行った.
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