2002 Fiscal Year Annual Research Report
複雑系モデルに基づくアカデミック・ソサエティの盛衰予測-科学技術立国を目指す我が国の研究機関としての大学における事実求是の模索-
Project/Area Number |
14658122
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
谷本 潤 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教授 (60227238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩島 理 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助手 (60294980)
藤井 晴行 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (50313341)
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Keywords | 複雑系 / マルチエージェントシミュレーション / 社会科学調査 / アカデミックソサエティ / 大学-学会モデル |
Research Abstract |
初年度として、プロトタイプモデルに基づき、社会科学的アプローチによる大学-学会モデルのモデル構成およびモデルパラメータの解明を行った。これにより、モデルの詳細構造を明らかにし、モデル中の未定パラメータを同定する足がかりが得られた。ここで云う調査とは、社会科学的フィールドサーベイを意味し、コンジョイント分析などの調査手法を有機的に組み合わせたものである。 (1)研究者の意識を直接的に調査する試み これは、1)同一大学内を母集団とする学問分野横断の調査2)同一学会内を母集団とする大学横断の調査を行うことが必要との認識のもとに行われた。この調査は、モデルにおけるエージェント個々、エージェント相互、エージェントと周囲環境との諸関係を構成する上で必須であり、調査結果から重要な足がかりが得られた。 (2)学術団体、所謂、学会に関する調査 (1)の研究者個々に対する調査と異なり、ここでは学会組織の運営機構の実体を明らかにすることで、大学-学会モデルにおける学会サブモデルの構造を特定しようとの発想の元に行われた。特に、日本建築学会、日本造船学会については、一部にヒアリング調査を交えた詳細な調査を行い、有意な調査データを得た。 以上により次(最終)年度に行う、リバイズバーション大学-学会モデルの理論構成に供する重要な諸パラメータを得た。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] J.Tanimoto, H.Fujii: "Which is more efficient professor who is leading his research group or one who is working alone? A series Study on the Up-and-Down Prospects of Academic Society"COMPLEX SYSTEMS 2002. 1. 384-389 (2002)
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[Publications] J.Tanimoto, H.Fujii, Y.Miura, A.Hagishima: "Is There a Significant Relationship between the Pressure to Publish and the Health of Academia? A series Studies on the Up-and-Down Prospects of Academic Society"COMPLEX SYSTEMS 2002. 1. 253-260 (2002)
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[Publications] 谷本潤, 藤井晴行: "複雑系モデルに基づくアカデミック・ソサエティの盛衰予測に関する研究大学における研究組織と効率に関する考察"日本建築学会計画系論文集. 559号. 299-306 (2002)
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[Publications] 藤井晴行, 谷本潤: "社会システムとしての学術組織のエージェントに基づくシミュレーション"日本建築学会計画系論文集. 561号. 189-196 (2002)