2002 Fiscal Year Annual Research Report
酵素のコンホメーションを認識する分子:阻害剤開発への新しいアプローチ
Project/Area Number |
14658182
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
袖岡 幹子 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (60192142)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 剛 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授
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Keywords | ウロテインキナーゼC / PKC / 酵素 / コンホマーション / 阻害剤 |
Research Abstract |
癌をはじめとする難治疾患の多くは細胞情報伝達にかかわる酵素、特に蛋白質のリン酸化や脱リン酸化を触媒するプロテインキナーゼやホスファターゼの機能の異常に起因している。従ってそれぞれの酵素の特異的阻害剤はその疾病の原因究明の為のプローブとして有用であるばかりでなく、画期的治療薬となりうる可能性をもつ。阻害剤の探索研究は活発に行われているが、これまでに見いだされた化合物のほとんどは活性中心に結合するタイプであり、類縁酵素間の選択性が常に問題となった。そこで申請者らは、それぞれの酵素に固有の活性調節のしくみに着目した全く新しい阻害剤創製のための方法論の開発を目指して研究を行っている。本研究では、具体的なターゲットとして、プロテインキナーゼC(PKC)を取り上げ、その阻害剤の開発をめざしている。 本年度は、PKCの調節領域に結合する新しい分子であるベンゾラクトン誘導体の光学活性体を効率良く合成する方法を確立することができた。また、これら誘導体が目的とするPKC結合能を有することも確認した。さらに、コンビナトリアルアプローチにより、最適の誘導体を合成するための新しい方法論として、固相担持N-ヒドロキシスクシンイミドを用いた効率のよいカーバメートライブラリー構築法の開発にも成功した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] H.Sumiyoshi, T.Shimizu, M.Katoh, Y.Baba, M.Sodeoka: "Solution-Phase Parallel Synthesis of Carbamates Using Polymer-bound N-Hydroxysuccinimide"Organic Letters. 4. 3923-3926 (2002)