2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14658214
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
伊藤 知彦 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 講師 (30183742)
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Keywords | 中間径線維 / 蛍光標識 / 共焦点顕微鏡 |
Research Abstract |
ビメンチン遺伝子を組み込んだpETベクターを作成し、大腸菌内で大量発現させる系を確立した。精製したビメンチンのアミノ基に対してX-ローダミンで蛍光標識を行った。標識反応は、重合には直接影響しないアミノ基を修飾するため重合条件下で行った。反応後尿素依存的な重合・脱重合サイクルによって、変性ビメンチンを除去し、ビメンチン1分子あたり1分子の色素修飾に成功した。この蛍光ビメンチンの重合・脱重合を蛍光顕微鏡を用いて観察した。 (1)様々な濃度のビメンチンと塩溶液をスライドガラス上で混合後、ただちにカバーガラスをかけ、一定時間後に繊維状構造が形成されるかを観察した。0.2mg/ml以上の濃度で30分以上置くと、線維が束になった構造が観察された。4℃で一昼夜放置した場合には、全長が1mmにも及ぶような三次元ネットワークが見られた。未標識のビメンチンでも形成されたことから、これらの大きな構造体は蛍光標識によって変性したビメンチンの凝集体ではないといえる。また、8M尿素でこの構造が破壊される様子も観察できた。以上の結果から、生化学的な条件で脱重合可能な線維の形成に顕微鏡下で成功したということができる。 (2)簡易型のフローチェンバーを用いて、重合反応開始時からの線維形成を観察した。大量の未重合ビメンチンが非常に強い蛍光を持つため、通常の蛍光顕微鏡では線維の形成の観察は困難だったので、共焦点顕微鏡を用いて観察した。塩溶液と接触後1分以内に、界面付近に多数の長さ5-10μm程度の細い繊維状構造が観察された。この線維は暗視野顕微鏡では観察できなかったことから、少なくとも微小管よりは細い、おそらく1本の中間径線維であるものと思われる。(1)で観察された構造物はこの線維が多数束になった構造であるものと考えられるが、現時点ではフローチェンバーでは大きな構造物の形成は観察できていない。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Fukata, Y.: "CRMP-2 binds to tubulin heterodimers to promote microtubule assembly"Nature Cell Biology. 4. 9 (2002)
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[Publications] Iida, J.: "The projection domain of MAP4 suppresses the microtubule-bundling activity of the microtubule-binding domain"Journal of Molecular Biology. 320. 10 (2002)