2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14658262
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
児島 将康 久留米大学, 分子生命科学研究所, 教授 (20202062)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 昇 宮崎大学, 農学部, 助教授 (80150192)
西 芳寛 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (20352122)
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Keywords | ニューロメジンU / 神経ペプチド / 生体リズム / 摂食調節 |
Research Abstract |
申請者はこれまで、リガンド不明なオーファン受容体の内因性リガンド探索を続けてきて、その過程で摂食亢進ペプチドのグレリンを発見し、またこれまで不明であったNMU受容体の同定に成功した。NMU受容体の同定によってこれまで不明であったNMUの生理作用解明への糸口になり、NMUが摂食抑制作用を持つことやストレス反応に関与すること、NMUがサーカディアン・リズムの調節を行っていることなどを明らかにしてきた。 本年度の研究では、申請者はNMU欠損マウスを作製し、その解析を行った。その結果次のようなことがわかった。 (1)NMU欠損マウスには外形、内蔵などに奇形等はなく、また不妊ではなかった。 (2)NMU欠損マウスは著しいリズム障害を示した。 (3)NMU欠損マウスは肥満症になる。体組成を調べると著しく脂肪組織の増加が見られた。 このようにNMUは生体リズムや摂食調節に重要な神経ペプチドであることが明らかになった。生体リズムは様々な因子によって巧妙に調節されているが、NMUのようにリズムと摂食行動を結びつけた神経ペプチドの例は初めてである。NMU欠損マウスは睡眠障害、摂食障害、運動量減少など、現代人によく見られる症状を示し、人での睡眠障害の病態と治療を目指す上で、よいモデル動物になると考えられる。
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[Publications] Kojima, M., kanagawa K.: "Ghrelin, an orexigenic signaling molecule from the gastrointestinal tract"Curr Opin Pharmacol. 2. 665-668 (2002)
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[Publications] Date Y.et al.: "Ghrelin is present in pancreatic alpha-cells of humans and rats and stimulates insulin secretion"Diabetes. 51. 124-129 (2002)
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[Publications] Kaiya H. et al.: "Chicken ghrelin: puriflcation, cDNA cloning, and biological activity"Endocrinology. 143. 3454-3463 (2002)
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[Publications] Murata M. et al.: "Ghrelin modulates the downstream molecules of insulin signaling in hepatoma cells"J Biol. Chem.. 277. 5667-5674 (2002)
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[Publications] Sugino T. et al.: "A transient ghrelin surge occurs just before feeding in a scheduled meal-fed sheep"Biochem Biophys Res Commun. 295. 255-260 (2002)
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[Publications] Murakami N. et al.: "Role for central ghrelin in food intake and secretion profile of stomach ghrelin in rats"J Endocrinol. 174. 283-288 (2002)