2003 Fiscal Year Annual Research Report
新しいトランスジェニック魚を用いた網膜生理学研究の展開
Project/Area Number |
14658267
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
加藤 聖 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10019614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松川 通 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30219414)
荒井 國三 金沢大学, 薬学部, 講師 (50126562)
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Keywords | 遺伝子 / 過剰発現 / RNAi / トランスグルタミネース / 神経再生 |
Research Abstract |
近年遺伝子技術の進歩には目ざましいものがあり特に遺伝子の増減について、過剰発現やノックアウト、ノックダウン等において顕著である。我々は金魚の視神経再生分子のクローニングを行っており幾つかの分子クローンを手に入れることができた。そこで本年はHec細胞での遺伝子過剰発現とRNAiを用いたノックダウン法について検討し以下の結果を得た。 1)トランスグルタミネース過剰発現 SV40の強力なプロモーターをもった神経再生分子トランスグルタミネースの発現ベクターを作製しHec238細胞にてレポフェクションしリコンビナント蛋白を大量に得ることができた。この融合蛋白を網膜片培養に添加すると神経突起の伸展が太さ、長さ、本数共に著明に増大した。 2)RNAi ノックアウト法に代わり、簡便な遺伝子抑制法として二重鎖RNA(ds RNA)を用いたRNA interference (RNAi)が開発された。我々はトランスグルタミネースのmRNAの塩基配列から小さなRNA (si RNA)を合成し、網膜にレポフェクションし神経突起の伸展の抑制mRNAの阻害度を調べた。神経突起の伸展はランダム配列をもったdsRNAと比べて約40%抑制された。また、ウェスタンブロッティング法により有意にトランスグルタミネース蛋白量が抑制されていた。 以上からトランスグルタミネース遺伝子の増減により神経再生突起が調節されていることを初めて証明できた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Takizawa, N., Tanaka, M., Liu, Z.W., Kato, S.: "A dissociation of γ-butyrolactone-induced absence seizure and ORE- and AP-1 DNA-binding activities in the developing rat brain"Neurosci.Res.. 45・4. 483-490 (2003)
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[Publications] Kato, S., Nakagawa, T., Ohkawa, M.et al.: "A computer image processing system for quantification of zebrafish behavior"J.Neurosci. Methods. 134・1. 1-7 (2004)
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[Publications] Matsukawa, T., Arai, K., Koriyama, Y., Liu, Z.W., Kato, S.: "Axonal regeneration of fish optic nerve after injury"Biological & Pharmaceutical Bulletin. in press. (2004)