2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14658285
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小川 雅生 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (60016863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 純 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (90302984)
青木 尊之 東京工業大学, 学術国際情報センター, 教授 (00184036)
小栗 慶之 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助教授 (90160829)
米山 隆一 放射線医学総合研究所, 治療診断部, 研究員 (70332351)
堀岡 一彦 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (10126328)
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Keywords | 単色X線 / X線診断 / 陽子ビーム / 加速器 |
Research Abstract |
単色X線を用いてカラーX線画像を得るための予備実験を行った。東京工業大学のタンデム加速器から得られる陽子ビームを金属標的に照射し、Kα線を主成分とする連続成分のない疑似単色X線を発生し、マイラ膜を通してX線を大気中に取り出す。X線のエネルギースペクトルを大気中で動作するCdTe半導体検出器により測定する。エネルギーが3MeV、ビーム電流が100nAの陽子を銀標的に照射し、エネルギーが22keVのKα線が主成分であることを確認した。銀標的から14cmの位置でX線の線量率は約8mSv/hrであった。大気中に取り出したX線を試料に照射し、透過したX線の画像を、イメージングプレートを用いて取得した。イメージングプレートは歯科用のものであり、大きさは40mm×30mmである。画素の読みとり分解能は50μm×50μmである。TIFF形式で書かれた画像データをパソコン上で取り扱うソフトを作成した。イメージングプレート自身の輝度情報は12ビットであるが、通常のパソコンディスプレイの輝度表現は8ビットに制限されている。この画像データのダイナミックレンジと表示能力のギャップを埋める方法として、上位8ビットと下位8ビットの2つの画像を表示することを考えている。更に、陽子ビーム照射とX線照射を定量的に行うための真空チェンバー等を新規に製作し、タンデム加速器のビームコースに設置する準備を行っている。現時点での陽子ビームの電流が弱いため、画像を得るためのX線照射時間が20分程度と長い。そこで、15年度には原子力研究所高崎研究所のバンデグラフ加速器のビームタイムを得て、実験を行う。
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