2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14702003
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安東 正樹 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (90313197)
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Keywords | 重力波 / 干渉計 / ファブリ・ペロー / 防振 / 懸架装置 |
Research Abstract |
本研究の目的は、多段に懸架された光学素子で構成された光干渉計を安定に動作させ、高い防振特性を実現することである。平成15年度には、本格的な実験の準備段階として、必要となる各要素の設計・製作と予備実験が行なわれた。 本研究装置の中心となる部分として、低周波数の縦防振装置(GAS)が挙げられる。これは、鉛直方向に支持する板バネを適切な形に変形させ、横方向から圧縮力を加える事で100mHz程度の低共振周波数を実現するものである。ただ、低共振周波数を実現するためには、この板バネの形状や材質、支持する荷重を微調整する必要がある。そこで、幾つかの試作品を製作・調整し、その特性を評価した。その中で最も性能の良いものを選び、本実験用の防振装置を設計し、製作した。 また、その一方で、懸架される光学素子や防振装置の制御のためのセンサーの開発も進められた。光ファイバーにカップルされたレーザー光源を用いてマイケルソン干渉計を構成した。これによって、従来の空間光を用いる際に手間となっていた光の取り回しが容易になり、高感度センサーを小さなサイズで実現する事が可能となる。その性能試験の結果、空間光を用いた場合の感度と同程度、つまり従来のフォトセンサーより数桁良い性能が実現される事が確認された。 これらの結果から、最終的な実験を行なうための予備実験や装置の製作は、ほぼ予定通りに完了したことになる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Ando M, Arai K, Takahashi R, et al.: "Methods to characterize non-Gaussian noise in TAMA"Classical and Quantum Gravity. 20. S697-S709 (2003)
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[Publications] Yamamoto K, Otsuka S, Nanjo Y, et al.: "Experimental study of the thermal noise of mirrors with an inhomogenous loss used in gravitational wave detectors"Physica Letters A. 321. 79-86 (2004)
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[Publications] Numata K, Ando M, Yamamoto K, et al.: "Wide-band direct measurement of thermal fluctuations in an interferometer"Physical Review Letters. 91. 260602 (2003)
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[Publications] Ohashi M, Kuroda K, Miyoki S, et al.: "Design and construction status of CLIO"Classical and Quantum Gravity. 20. S599-S607 (2003)
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[Publications] Soida K, Ando M, Kanda N, et al.: "Search for continuous gravitational waves from the SN1987A remnant using TAMA300 data"Classical and Quantum Gravity. 20. S645-S654 (2003)
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[Publications] Nagano S, Kawamura S, Ando M, et al.: "Development of a multistage laser frequency stabilization for an interferometric gravitational-wave detector"Review of Scientific Instruments. 74. 4176-4183 (2003)