2003 Fiscal Year Annual Research Report
エレクトレット・モバイル蒸気発電システムの先導設計
Project/Area Number |
14702028
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 雄二 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (80222066)
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Keywords | マイクロマシン技術 / 触媒燃焼 / 積層セラミック構造 / ナノポーラスアルミナ / エレクトレット発電素子 / フッ素系ポリマー |
Research Abstract |
現在,携帯電子機器,小型福祉機器,人工臓器などへの応用を目指して,超小型エネルギー源が注目されている.特に,化学燃料のエネルギー密度が高性能2次電池よりも2桁程度大きいことから,携帯機器の内部で化学エネルギーを動力あるいは電力に変換する方法が有望である. 既に様々な発電原理のデバイスが提案され,プロトタイプの試作も一部で始まっているが,携帯用のエネルギー形態,エネルギー変換方法,デバイス構造などについて,熱力学,エネルギー工学,あるいは,熱流体工学的見地から検討すべき課題も多い.本研究では,マイクロスケールでの熱流動あるいは機械的要素の特性を活かした超小型発電システムの開発を目指している. 本年度は,半導体パッケージに用いられる積層セラミック構造を用いてマイクロ触媒燃焼器を試作した.ナノポーラスアルミナを担体とした白金触媒層を組み込んで単位体積当たり550MW/m^3の燃焼密度を得ている.また,エレクトレット発電器のラージスケールモデルを試作した.フッ素系樹脂を用いて,MEMSプロセスと整合性の高いエレクトレット層の試作を行い,極めて高い表面電荷が得られることを明らかにした.
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