2002 Fiscal Year Annual Research Report
半導体デバイスのCu電極への超低荷重プロービングプロセスの開発
Project/Area Number |
14702037
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 寿浩 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (80262111)
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Keywords | 低接触力コンタクト / Cu電極 / プローブカード / フリッティングコンタクト / 水素還元処理 / 表面活性化 |
Research Abstract |
本年度は、電極用Cu膜の表面構造の解析と中性原子ビーム照射を用いたプロービングプロセスの開発に関する研究を行い、以下の成果が得られた。 1)電極用Cu膜の表面構造の解析 ・CMP直後のCu表面は、活性であり、大気放置すれば、表面の酸化などにより荒れが進行するが、BTAあるいはクエン酸薬液処理により、パッシベーションが可能である。 ・XPS解析により、クエン酸処理によってパッシベートしたCMP-Cu表面には、2〜4nmの酸化膜層が形成されていることがわかった。 ・タングステン針プローブにより接触抵抗を測定した結果、水素還元した表面は、接触力1mNでも低抵抗接触が可能であり、この還元の効果は常温大気中で1時間程度維持される。 ・AFMで還元処理したCu表面を観察した結果、粒成長によって表面が滑らかになっていることが判明した。 2)中性原子ビーム照射を用いたプロービングプロセスの開発 ・現有のXPSに、手動XY,自動Zステージを備えたプロービング室を設けるとともに、試料導入室に高速中性原子ビーム源(FAB)を増設して、プロービングプロセス開発用のシステムを実現した。 ・Niめっきマイクロカンチレバープローブの機械的特性およびフリッティング特性を調べ、AI膜に対しては10μNの接触力で1Ω程度の低抵抗接触が得られることがわかった。 ・荷重を一定にすることが可能な座屈モードで変形するNiプローブを開発し、その機械的特性と、Cu電極へのコンタクト特性を調べた。座屈荷重は10mNで設計したが、機械的接触のみでは低抵抗接触が得られないのに対し、フリッティング(瞬時最大電流300mA)を利用すれば、1Ω以下の低抵抗接触が安定に得られることが判明した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Toshihiro Itoh, Shingo Kawamura, Kenichi Kataoka, Tadatomo Suga: "Electroplated Ni Microcantilevers for Fritting-Contact MEMS Probe Card"Book of Abstracts, The 16th European Conference on Solid-State Transducers (EUROSENSORS XVI). Part1. 139-140 (2002)
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[Publications] Kenichi Kataoka, Toshihiro Itoh, Katsuya Okumura, Tadatomo Suga: "Low Contact Force Probing on Copper Electrodes"Proceedings of International Test Conference (ITC) 2002. 424-429 (2002)
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[Publications] 伊藤寿浩, 河村晋吾, 片岡憲一, 須賀唯知: "マイクロマシンプローブによる低接触力コンタクト"第12回マイクロエレクトロニクスシンポジウム(MES2002)論文集. 103-106 (2002)
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[Publications] 伊藤寿浩, 片岡憲一, 奥村勝弥, 須賀唯知: "Cu電極への低接触力コンタクト"第17回エレクトロニクス実装学会学術講演大会講演論文集. 315-316 (2003)