2002 Fiscal Year Annual Research Report
移植臓器特異的免疫寛容を目指した戦略的ペプチドワクチンの創製
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14704054
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
三隅 将吾 熊本大学, 薬学部, 助教授 (40264311)
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Keywords | CCR5 / ペプチドワクチン / 霊長類 |
Research Abstract |
申請者は、本年度次の研究課題を計画した。 (1)cDDR5のサルへの接種(平成14年度) cDDR5の接種計画としてカニクイザルに一週間間隔でi.p.接種(300μg/匹)した後、s.c.接種した。 その結果、cDDR5接種カニクイザルにおいて、cDDR5に対する抗体が誘導されていることが、BIAcoreを用いて確認できた。さらに、FITCラベルされた抗サル抗体を用いて、FACS分析を行うことで、CCR5に対する自己抗体が誘導されていることが判った。これらのことからcDDR5を免疫する事でCCR5に対する自己抗体を霊長類において誘導できることを確認できた。つまり本抗原は、CCR5の立体構造をミミックしていることが考えられる。 (2)In vitroにおけるMIP-1 betaによるケモタキシス活性抑制効果の検討(平成14年度) 現在、カニクイザル抗血清を用いたMIP-1 betaによるケモタキシス活性抑制効果の検討を進めており、最終的な結果が得られ次第、学会及び論文等でも報告していく予定である。 (3)ラット腎移植モデルによる臓器特異的寛容導入の検討(平成14年度) 現在、ラット腎移植モデルによる臓器特異的寛容導入の検討のための治療用抗体の大量調製を進めている。これまでに、我々が有していたCCR5に対する抗体はマウスで作製した単クローン抗体であるため、治療用抗体として短期投与は可能であるが、ラット腎移植モデルにおいて長期投与は、困難であるため長期投与用のCCR5に対する治療抗体を作成中である。
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[Publications] 飯干高明, 三隅将吾, 高宗暢暁, 向井鐐三郎, 石川智美, 橘 圀臣, 梅田 衛, 本田徹朗, 庄司省三: "HIV-1 coreceptor由来環状dodecapeptide (cDDR5)のウイルス感染防止免疫抗原としての検討"The Journal of AIDS Research. 4. 396 (2002)