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2002 Fiscal Year Annual Research Report

メルロ=ポンティの身体論と哲学的人間学および認知心理学との関連

Research Project

Project/Area Number 14710006
Research InstitutionSugiyama Jogakuen University

Principal Investigator

音喜多 信博  椙山女学園大学, 人間関係学部, 講師 (60329638)

KeywordsA.ゲーレン / M.シェーラー / M.メルロ=ポンティ / M.ハイデガー / 哲学的人間学 / 現象学 / 生命倫理学
Research Abstract

今年度の研究実績は大きく分けて二つある。
1、ひとつめは、M.シェーラー以後の哲学的人間学の展開に関するもので、おもにA.ゲーレンの人間学についての研究である。私は、おもに『人間-その本性および世界における位置』(1944年)におけるゲーレンの人間学について研究した。その結果、シェーラーによる「人間の特殊地位」という問題設定、および、比較行動学や進化生物学の成果が、ゲーレン思想の成立に大きな影響をあたえているということが明らかになった。また、「行為する生物というゲーレンによる人間の規定は、心身二元論を乗り越えるための方法的概念と考えられており、これはメルロ=ポンティの現象学的身体論とも共通する志向であることも明らかになった。この研究の成果は、口頭発表「哲学的人間学の基本構想-A.ゲーレンをめぐって」(玉川大学脳科学研究施設「生命観」部門第12回研究会、平成14年9月)へとまとめられた。
2、ふたつめは、哲学的人間学と生命倫理学との関連についての研究である。この研究成果は、「医療技術時代の生と死-生命倫理学の観点から」(人間を考える会編『人・ヒト・ひと-人間を考える』第二部第四章)へとまとめられた。そのなかで、私は、ハイデガーによる「死」についての考察をもとに、「脳死・臓器移植」と「安楽死・尊厳死」をめぐる議論に関連して人間学的な考察が必要であることを主張した。
今年度の研究は、おおむね当初の計画どおり遂行されたが、哲学的人間学と生命倫理学との関連について研究しはじめたという点が、従来の研究計画にさらに付加された部分である。また、「現象学の自然化」の議論に関しては、平成15年2月19日から28日にかけて、フランス国立図書館、ストラスブール大学図書館などに赴き資料収集をした。次年度以降の研究に役立てたい。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 人間を考える会編(共著): "人・ヒト・ひと-人間を考える-"東京教学社. 165(101-129) (2003)

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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