2002 Fiscal Year Annual Research Report
カウンセリングの観察学習における提示モデルの効果的なメディア表現の研究
Project/Area Number |
14710114
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Research Institution | National Institute of Multimedia Education |
Principal Investigator |
宮本 友弘 メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (90280552)
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Keywords | カウンセリング / 観察学習 / モデリング / ビデオ / 逐語記録 / マルチメディア / カウンセラー評価 / カウンセラー教育 |
Research Abstract |
本研究の目的は、モデリング理論の観点からカウンセリング学習における効果的なメディア利用を実証的に検討することにある。本年度は、後の実験のための予備的検討、及び、提示モデルの異なるメディア表現の比較実験(実験1)を実施した。具体的には次の通りである。 1.予備的検討 (1)カウンセリングの観察学習の理論的検討 モデリング理論からカウンセラー教育を再考し、象徴的モデリングにおける効果的な映像構成を検討した。以上の成果は日本心理学会で公表し、メディア教育開発センター研究報告で公表予定である。 (2)実験用面接場面の作成 熟練カウンセラーによる2種類の面接のビデオ記録、逐語記録、音声記録、ならびに、学習実験用システムを作成した。以上の成果は日本教育工学会、及び、International Conference on Computers in Education(ICCE)で公表した。 (3)カウンセラー行動の認知・評価・記憶に関する測度の作成 欧米で標準的に使用されているカウンセラー評価用尺度(Counselor Rating Form)の日本語版を作成し、大学院生・大学生、現職カウンセラー300名を対象に、その妥当性・信頼性の検証を行った。また、臨床心理専攻の大学院生・大学生、熟練カウンセラー20名程度を対象に、(2)で作成した面接ビデオの視聴後の自由記述を収集し、プロトコル分析から、カウンセラー行動の記憶測定用の項目を作成した。以上の成果は日本心理学会で公表予定である。 2.異なるメディア表現の比較(実験1) 上記で作成した2種類の面接を、ビデオ記録、逐語記録、音声記録の3条件で提示し、各条件に臨床心理専攻の大学院生・大学生、熟練カウンセラー20名程度づつを割当て(計120名程度)、カウンセラー行動の認知・評価・記憶について比較した。現在、データ解析中で、国内外の学会で発表する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 宮本友弘: "マルチメディアで学ぶカウンセリング(1)"日本心理学会第66回大会発表論文集. 271 (2002)
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[Publications] 宮本友弘: "学習者の能動的・強調的な観察活動を高める学習ツールの開発"日本教育工学会第18回全国大会講演論文集. 459-460 (2002)
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[Publications] Kato, H.: "Development of Collaborative Implement for Active Observation(CIAO)"Proceedings of ICCE '02. 715-716 (2002)
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[Publications] 伊藤秀子: "映像メディアによる新しい学習の展開"メディァ教育開発センター研究報告. (印刷中). (2003)
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[Publications] 宮本友弘: "日本語版Counselor Rating Form作成の試み(1)"日本心理学会第67回大会発表論文集. (発表予定). (2003)
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[Publications] 平山祐一郎: "日本語版Counselor Rating Form 作成の試み(2)"日本心理学会第67回大会発表論文集. (発表予定). (2003)