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2003 Fiscal Year Annual Research Report

音声コミュニケーション時の対話の逐次進行に対する理解応答能力測定のための基礎研究

Research Project

Project/Area Number 14710116
Research InstitutionThe National Center for University Entrance Examinations

Principal Investigator

内田 照久  独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 助教授 (10280538)

Keywords音声コミュニケーション / 基本周波数 / 発話速度 / 性格印象 / 性格特性5因子モデル / STRAIGHT分析合成
Research Abstract

音声コミュニケーションによる対話場面では,自分の話す相手がどのような人柄の人間なのかを常に推し量りながら会話を進めていくことが必須である。本研究では,コミュニケーション能力測定のための基礎研究としで,音声の基本周波数と発話速度に着目し,それが話し手のパーソナリティ印象に与える影響について重点的に研究を進めた。
平成14年度までの研究では,主に1-2秒の短い単文を実験用の原音声として使用してきた。しかし,対話者の性格印象を推し量るには,あまりに短いのではないかという批判もあって,本年度は,一定の内容を伝達し得る45-60秒程度のパラグラフ・レベルの音声を対象とした。具体的には日本留学試験での日本語リスニング・テストの問題スクリプトの音声部を実験用の原音声として用いた。
今回,この原音声を基にして実音声区間の発話速度と,句節区切りの休止時間の双方を,系統的に操作した実験音声刺激を作成した。そして,それらの実験音声を聞くことによって想起される話者の性格印象を評定尺度法によって測定した。大学生の被験者を対象に聴覚心理実験を実施し,性格特性5因子モデルに基づいたBig Five Scale短縮版を用いて測定を行った。また,音声の自然性やわかりやすさに関しても測定した。
実験の結果,音声の自然性やわかりやすさは,発話速度が速くなっても,遅くなっても,いずれの場合にも評価がなだらかに低下することがわかった。話者の性格印象については,やや速い発話で外向性,勤勉性の評価が高く,逆にゆっくりした発話では協調性が高かった。また経験への開放性は普通の速さで評価が高く,情緒不安定性には発話速度の影響は見られなかった。この結果は,従来の実験結果と整合的であった。
本年度はこの結果も含め,これまでの研究成果をまとめて,平成15年9月の心理学会にて,小講演「音声の時間構造・音響特徴が伝達する多彩な情報とその認知の諸相 -時間情報が生み出す音韻,声が運ぶ話し手の性格印象-」を行った。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 内田 照久: "音声の時間構造・音響特徴が伝達する多彩な情報とその認知の諸相-時間情報が生み出す音韻,声が運ぶ話し手の性格印象-[小講演]"日本心理学会第67回大会発表論文集. S28 (2003)

  • [Publications] 内田 照久: "音声の発話速度・休止時間と自然なわかりやすさ・話者の性格印象との関係"日本心理学会第67回大会発表論文集. 583 (2003)

  • [Publications] 内田 照久: "標準化された尺度得点での成績通知に対する学力試験受験者の意識"日本教育心理学会第45回総会発表論文集. 64 (2003)

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Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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