2002 Fiscal Year Annual Research Report
少子化時代における21世紀型都市家族の生態学的研究
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14710136
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| Research Institution | Kagoshima University |
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Principal Investigator |
片桐 資津子 鹿児島大学, 法文学部, 助教授 (20325757)
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| Keywords | プロダクティブ・エイジング / サクセスフル・エイジング / 少子高齢化 |
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| Research Abstract |
初年度は,本研究プロジェクト全体の基礎固めを行なうことを目指し,次の二つの研究成果を得ることが出来た。一つは,productive agingやsuccessful agingに関する理論研究の実行であり,もう一つは,全国3地域(北海道札幌市郊外,鹿児島県鹿児島市郊外,鹿児島県大島郡離島圏)の特別養護老人ホームにおける生態学的研究の遂行である。申請者は,前者においてproductive agingやsuccessful agingの概念が経済社会に生産的に関わる健康長寿の元気高齢者のみを対象にしており,麻痺や痴呆をもつ要介護高齢者を排除して成り立っているところにその理論的弱点があることを発見した。そこで,後者の実証研究が登場する。すなわち,要介護高齢者が入所する特別養護老人ホームに着目し,どのような条件が揃えば要介護高齢者が生産的で成功した老いを迎えることができるのかということに関して、理論的だけではなく実証的に具に調べた。その結果,要介護高齢者を取り巻く身近な他者-例えば、子どもや配偶者、兄弟姉妹といった家族員、日常的に介護をする職員、同じ部屋に入所している要介護高齢者の友人、施設外からのボランティア-を豊かに持っているとしても、その他の社会関係-例えば、介護職員同士の職場関係、老人ホーム組織における労使関係など-からも大きな影響を受けていることが判明した。これは、特別養護老人ホームという組織を、「生涯学習の場」としての特養や「組織文化を有する場」としての特養を分析した結果として把握できた社会的事実である。このように,両者は「理論」と「実証」の観点から密接に関連している。
以上の成果を次年度の研究へと活かして、21世紀型都市家族の生態学的研究へと繋げていく。
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Research Products
(1 results)
