2002 Fiscal Year Annual Research Report
知的障害者施設における地域自立生活を支援目標としたソーシャルワークに関する研究
Project/Area Number |
14710155
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Research Institution | Momoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
松端 克文 桃山学院大学, 社会学部, 専任講師 (90280247)
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Keywords | 地域生活支援 / 個別支援計画 / 地域(生活)移行 / 脱施設化 / グループホーム / ソーシャルワーク / 知的障害者更生施設 / 地域自立生活 |
Research Abstract |
本研究の目的は、わが国の知的障害者施設におけるこれからのソーシャルワークの中心課題として「地域生活支援」を位置づけて、それを具体化していくための方法として個々の施設利用者ごとの「個別支援計画(自立生活支援計画)」の作成とそれに基づく実践という枠組みから、障害者施設におけるソーシャルワークのあり方を研究することにある。そこで、本研究としては平成14年6月から12月の間に施設で利用者個別の地域生活支援のあり方を事例検討(会)を積み重ねるかたちで分析・検討し、実践してきている大阪市内の施設でのヒアリング調査、全国に先駆け脱施設化・地域移行の実践を展開している長崎県の雲仙コロニーでのヒアリング調査、地域生活移行やグループホームの研究を先駆的に行ってきている愛知県コロニーでの資料収集およびヒアリングなどの調査活動を行った。 すでに別の研究プロジェクトでヒアリング調査等を実施している兵庫県西宮市、北海道伊達市、横浜市、大阪府金剛コロニー、そして2002年末に「施設解体宣言」を行った宮城県船形コロニー等での施設における地域生活支援、地域移行、脱施設化などに関する調査結果を加えて「調査票」を作成した。調査対象は、当初近畿圏の知的障害者施設を予定していたが、上記のヒアリング調査等から地域生活支援'の実情には地域差が認められる可能性が強いと判断できることから、『全国知的障害者関係施設名簿(2001版)』をもとに、全国の知的障害者更生施設1703か所を調査対象(悉皆調査)とした(回答件数は約640件、回収率は約38%)。調査票では、地域生活移行者数率を被説明変数とし、説明変数として施設所在地、設立年、職員の有資格者数率、支援内容(指標化)、支援観(指標化)、実施している事業・サービス等をとりあげて、地域生活支援と施設におけるソーシャルワークの関係を分析する予定である。
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Research Products
(1 results)