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2003 Fiscal Year Annual Research Report

初期寺院における瓦生産体制の研究

Research Project

Project/Area Number 14710285
Research InstitutionKashihara Archaeological Institute , Nara prefecture

Principal Investigator

清水 昭博  奈良県立橿原考古学研究所, 調査第1課, 主任研究員 (20250384)

Keywords百済 / 遠隔地生産体制 / 瓦陶兼業体制 / 複数生産体制
Research Abstract

今年度は日本の初期寺院における瓦生産の特徴を過去の研究成果から見出し、日本の瓦生産の源流ともいえる百済の瓦生産との比較を行なった。その結果、日本の初期瓦生産の特徴として指摘できる遠隔地生産体制、瓦陶兼業体制、複数生産体制という諸特徴を百済の瓦生産においても確認することができた。
飛鳥寺の瓦生産が百済の瓦工の指導のもとで始められたことは、『日本書紀』や『元興寺伽藍縁起并流記資財帳』に記載があり、また、飛鳥寺と百済の瓦の文様意匠、瓦生産体制が同一系統にあることから疑うことはできない。飛鳥寺の瓦生産に百済の瓦工が関与したことは確実といえる。したがって、日本の初期瓦生産体制の諸特徴が百済の瓦生産に確認できるという点も、日本においてこうした諸体制が考案されたとみるよりも、百済からシステム(体制)を移入したとみたほうが良いと思われる。
百済と日本の初期瓦生産に共通する特徴が多くみられるという事実は、百済の瓦生産の指導が瓦の文様意匠や製作技術、窯の構築方法といった実際的な技術にとどまらず、生産体制のレベルにまで及んだ可能性を示すものと考えられる。日本における初期瓦生産体制は、日本側の諸事情により幾分の変容はなされたとしても、基本的には、瓦生産先進国である百済のそれに倣ったのであろう。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 清水昭博: "瓦の伝来-百済と日本の初期瓦生産体制の比較-"『考古学論攷』奈良県立橿原考古学研究所紀要. 第27冊. 1-30 (2004)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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