2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14710308
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
前城 淳子 琉球大学, 法文学部, 助手 (90336355)
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Keywords | 琉歌 / 詠み歌 / 節組琉歌集 / データベース化 |
Research Abstract |
本研究は琉歌の中でも詠み歌の作品の研究を進めるための基盤作りを目的としている。そのため前年度に引き続き平成15年度も(1)詠み歌作品の収集と整理、(2)各地に保存されている琉歌集の収集、の2点を中心に研究を進めた。 (1)では前年度に引き続き、大正期の新聞(『琉球新報』大正元年から5年)に掲載された琉歌作品の収集・整理を行った。データベース化に際して,「琉歌」「作者名」「結社名」「題・題詠」「当座・兼題」「選者・点者名」「判定・評価」「歌会開催日」「掲載紙」「掲載年月日」「掲載号」「掲載面」「コラム名」「見出し」「備考」の項目ごとに整理し、さらに、8・8・8・6の4句で構成される琉歌については句索引も同時に作成した。 また、新聞に掲載された琉歌以外にも琉球大学付属図書館伊波普猷文庫蔵「琉歌集春の部」「作者別琉歌集」の翻字、データベース化を行った。いずれの歌集も節組ではなく、琉歌を読むもの(文芸)として編纂されたものであり、本研究にとって重要な資料である。この歌集に収録された琉歌は「琉歌」「作者名」「題」「部立」「備考」の項目ごとに整理し、データベース化を行つている。また琉歌部分については新聞掲載琉歌と向じく句索引も作成した。これらのデータベース化の作業は琉球文学ゼミの学生の協力を得て行われた。 (2)では平良市立総合博物館所蔵「仲宗根家本琉歌集」の収集を行った。この歌集は部立てではなく節組によるものである。今回の課題で詠み歌として編纂された歌集ではないが、節組琉歌集であっても詠み歌的な性格をもつ歌が収録されていることや、琉歌集の多くがこの琉歌集と同じ節組であり、詠み歌の側面の強い歌集との比較のためにもこのような節組琉歌集の収集・整理は重要である。
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