2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14730015
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
吉田 千里 岡山大学, 経済学部, 助教授 (20263551)
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Keywords | 不法移民 / 雇主処罰 / 均衡 / 非線形動学 / CES生産関数 |
Research Abstract |
2002年度の研究成果を英文誌"International Advances in Economic Research"に発表した。これは、移民受入国としての先進国が施行する移民政策である雇主処罰が、移民の受入国と輸出国経済に及ぼす効果を、非線形動学理論を用いて分析した研究である。特に、移民の受入国(自国)から輸出国(外国)への資本移動が存在する場合において、雇主処罰の施行に関する動学的効果を分析する際に、十分条件を仮定することで、5種類の均衡が存在することを発見した。さらに、雇主処罰の施行が、自国並びに外国の生産要素価格に及ぼす効果をも分析した。そこで、自国並びに外国の完全競争企業の生産関数が、Cobb-Douglas型を含むCES(Constant Elasticity of Substitution)型であるものと仮定することで、生産関数の一般化を図ると、雇主処罰の施行の効果が、従来の研究結果とは異なるということが、新たに判明した。 また、雇主処罰の施行の効果を、LocalではなくGlobalな見地から分析することで、従来の研究結果と得られた結果とを比較検討中である。この研究は、現在、何れの研究者によっても行われておらず、さらに、得られた研究成果は、全く新しいものであった。そこで、この研究成果を、ヨーロッパ最大の経済学会である、European Economic Association held in Stockholmで2003年8月に発表する予定である。
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Research Products
(1 results)