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2002 Fiscal Year Annual Research Report

取引ごとに観測される金融データの計量分析に関する研究

Research Project

Project/Area Number 14730022
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

古澄 英男  北海道大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (10261273)

Keywordsハザード関数 / ヘイズ推定 / マルコフ連鎖モンテカルロ法 / ACDモデル
Research Abstract

今年度は研究実施計画にもとづいて,(1)データの収集と整理・加工(2)取引の時間間隔を分析するために必要とされる計量モデルの作成とその推定方法の開発 の二点を中心に研究を進めた.
(1)については,ニューヨーク証券取引所に上場している企業のデータを収集し整理した.また,既存研究との比較を行うために,収集したデータに含まれる季節性を除去するためのプログラムも作成した.
これまで,金融データの取引時間の間隔を分析する際には,Engle and Russell (1998,Econometrica)によって提案されたACD (Autoregressive Conditional Duration)モデルが主として用いられてきた.しかし,彼らの提案したACDモデルではハザード関数の単調性が仮定されており,必ずしも実際のデータの動きを十分に説明するものではなかった.そのため,より柔軟なハザード関数を持つ計量モデルが求められていた.そこで,(2)に関しては,この点に焦点を絞って新たな計量モデルの作成を試みた.先行研究であるGramming and Maurer (2000,Econometric Journal)が,より一般的な確率分布の導入によってこの問題の解決を試みたのに対し,本研究では生存時間分析でよく用いられる競合リスクモデルを考えることによって,ACDモデルに代わる新たなモデルの作成を試みた.
提案するモデルでは,モデルの識別問題が生じること,それに伴い既存の方法ではうまく推定できない,などの問題が生じることが明らかになった.この推定上の問題点を解決するため,本研究ではParallel Tempering法を利用したマルコフ連鎖モンテカルロ法の適用を考えた.シミュレーションと実際のデータを使った検証によって,本研究が提案する推定方法は従来の方法よりもうまく機能することが確認された.
今年度の研究成果は,論文としてまとめ海外の雑誌に投稿中である.

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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