日本型キャリア発達論に関する実証研究

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 14730104
• Research Institution: University of Shizuoka
• Principal Investigator: 鈴木 竜太 静岡県立大学, 経営情報学部, 講師 (80295568)
• Keywords: キャリア / 日本的雇用システム

Research Abstract

本年度は、(1)キャリア・ミスト=ドリフト・フレームワークの精緻化(アメリカ経営学会での発表)、(2)来年度に実施予定の質問票調査のための質問票作成について研究を進めた。本年度は、昨年度に行われたいくつかのパイロット調査、文献調査と来年度に予定されている本調査の間にあり、実質的な成果は少なく、来年度の調査準備にほとんどが費やされた。まず、昨年度の分析調査より導出されたキャリア・ミスト=ドリフトのフレームワークを、精緻化し、フレームワークの可能性について検討を行った。特に、フレームワークを用いた、キャリアプロセス、キャリア発展の理論的可能性については詳細に検討がなされた。それらの成果は、アメリカ経営学会において発表された。
これらのフレームワークと昨年度に行ったパイロット調査の結果を踏まえ、来年度実施予定の大規模質問紙調査用の調査票を作成した。これまであまりキャリアに関する質問紙調査の例は少ないが、本調査ではおよそ100項目にわたる項目、そのうちの半分はオリジナルの項目によって構成される質問紙を作成した。また今回の調査では我々のフレームワークに沿った概念に関する質問を準備することと同時に、既存のキャリアに関する概念についても質問を用意し、新しい概念の既存研究との関係を模索することも射程においた調査票が作成された。調査票は、紙で行うだけでなく、インターネット上での調査も準備しており、本年度はそのプログラムシステムの作成も行った。