2002 Fiscal Year Annual Research Report
クリーンサープラス会計に基づく企業評価モデルによる株式新規公開価格の評価
Project/Area Number |
14730123
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Research Institution | Takasaki City University of Economics |
Principal Investigator |
阿部 圭司 高崎経済大学, 経済学部, 助教授 (70277771)
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Keywords | 新規公開価格 / クリーンサープラス会計 |
Research Abstract |
14年度の計画は実証分析に用いる企業評価モデルの検討と,分析に用いるデータの収集,および分析用データベースの構築であった. 14年度全体を通じて,クリーンサープラス会計の概念を用いた企業価値評価モデルに関する理論,実証両面において文献の収集を実施し,モデルの比較・検討を行った.モデルには企業収益に対して線型情報ダイナミクスの問題,またデータの定常性の問題が存在することを確認した.上記モデルと割引キャッシュフロー法による評価法との比較を行い,新規公開企業の企業価値を予測する点で両手法の長所,短所を確認した. 本研究では1997年から2001年にかけてJASDAQ市場でブックビルディングにより新規公開した358社を分析対象とした.クリーンサープラス会計の概念を用いた企業価値評価モデルでは,現在の財務諸表と将来の利益予測値データがあれば良いが,新規公開企業の公開前後の財務特性を反映したケースを考慮して,分析用データベースを公開前5年までの財務データを含むものとした.公開後の株価,出来高,公開後財務情報のデータベースは完成し,事前分析を開始することができたものの,公開時および公開前財務データは元データからの電子化の途中である.
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