2002 Fiscal Year Annual Research Report
ニュートン法の重根に二次収束する初期値の構造とその応用
Project/Area Number |
14740088
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
山岸 義和 龍谷大学, 理工学部, 助手 (40247820)
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Keywords | ニュートン法 / 重根 / 二次収束 |
Research Abstract |
二変数関数Fにおいて点(x,y)が重根であるとは、.まずF(x,y)=(0,0)であり、(x,y)におけるFの微分係数DFの階数が2よりも小さいときをいう。いま原点(x,y)=(0,0)が重根であって、階数が1の場合を考える。このときFの前後に線形写像を合成した関数のニュートン法は、もとのFのニュートン法と線形共役である。そこで線形な座標変換を施すことによりF(x,y)=(x+…,p(x,y)+…)としてよい。ただしP(x,y)はm次斉次式、m【greater than or equal】2である。 さてこのニュートン法に緩和パラメータλをつけた場合を考える。このとき一定の条件の下で、緩和パラメータをつけない場合と同様に、重根に近い初期値は(A)ゆっくり安定に一次収束する初期値、(B)無限遠の近くにうつる初期値、(C)重根に比較的速い一次収束をする初期値、の3種類に分かれることを示した。(A)の初期値の収束の速さ(一次収束の係数)は1-λ/mであり、(C)の初顛値の収束の速さは1-入である。(C)の初期値は、重根とひとつの不定点を通るような曲線のカントール族である。(C)の初期値は緩和パラメータλについて連続に動き、λ=1の場合は、二次収束する初期値の集合と一致する。
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