2002 Fiscal Year Annual Research Report
意味論的手法による非古典述語論理および非古典無限論理の研究
Project/Area Number |
14740092
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
田中 義人 九州産業大学, 経済学部, 助教授 (70320132)
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Keywords | 無限論理 / 中間論理 / Kripkeモデル / Heyting代数 / 様相代数 |
Research Abstract |
1.共通認識論理の公理化について:共通認識論理の公理化における問題点のひとつは,共通認識演算子をどのように公理化するかということである.共通認識演算子の公理化には,大きく分けて二通りの方法があるが,このことは,共通認識演算子を代数的に表現する方法に,ある単調関数の不動点として表現する方法と,ある集合の下限として表現する方法の二通りの方法が存在することと対応している.また,共通認識論理の公理化の際には,様相述語論理の定領域の公理に相当するものをどのように表現するかが,もうひとつの問題になる.特に,無限の演算子を持たない場合はいくつかの工夫が必要になる.以上のような点について,これまでの研究の比較検討を行い,"京都大学数理解析所短期共同研究シーケント計算による証明論"で発表した. 2.中間無限論理とKripkeモデルについて:Kripke完全な中間無限論理が,finite model propertyを持たないことと,disjunction propertyを持たないことを示した.これは,有限命題論理の場合と異なる,無限論理特有の現象である.また,Fineの定理の「完全な」拡張が無限論理では成り立たないことを示した.以上の点について,"MLG数理論理学研究集会"で発表した. 3.Constructive falsityを持つ中間述語論理について:中間命題論理が,universalのとき,その述語拡大に定領域の公理とconstructive falsityを加えてもKripke完全性が保たれることを代数的手法により示した.その系として,subframe logicに対しても同様の結果が得られる.この結果が適応できる論理には,例えば,幅が一定のKripkeモデルや高さが一定のKripkeモデルの定める全ての中間命題論理がある.これらの点について,"日本数学会年会"で発表を行った.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] M.Kaneko, T.Nagashima, N.-Y.Suzuki, Y.Tanaka: "A map of common knowledge logic"Studia Logica. 71-1. 57-86 (2002)