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2003 Fiscal Year Annual Research Report

μ粒子寿命の超精密測定のための検出器開発

Research Project

Project/Area Number 14740159
Research InstitutionThe Institute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

板橋 健太  独立行政法人理化学研究所, ミュオン科学研究室, 研究員 (30322093)

Keywordsチェレンコフ光 / 光電子倍増管 / ミューエスアール法 / 光ファイバー
Research Abstract

前年度予算で購入した放射体,光電子増倍管,光ファイバーを用いて検出器二基を試作した。
試作前のシミュレーションにより,放射体の形状を当初の設計から変更しないと,検出効率にばらつきがあることがわかった。そのため形状を変更した放射体を作成する事にし,さらに光ファイバーも計算により当初予定より短い10cmに変更した。光ファイバーには三菱レイヨン社製CK-120を用いた。有効面積をあげるために、クラッド直径2.0mm,1.0mmの二種類の光ファイバーを束ねて、隙間なく埋めることにした。結果、コアの断面積はライトガイド全体に対して約87%となり、透過率を計算に入れても85%以上の集光透過効率を達成した。光電子増倍管としては浜松ホトニクス社製H1161-50(R329-02)を用いた。
上記で試作した検出器を宇宙線を用いて性能評価試験を行った。検出器上方にシンチレーション検出器二基を配置して入射宇宙線を同定すると同時に入射位置と角度を制限し、検出器の応答を計測するという方法を用いた。まず、検出器の時間分解能であるが、通常のシンチレーション検出器と比べてもきわめて短い立ち上がり時間である事がわかった。立ち上がり時間で約2nsであり、殆ど光電子増倍管自身と同等である。つまり、高速応答の光電子増倍管を用いることで時間分解能が向上する可能性を秘めている。
次に検出効率であるが、設定閾値にもよるが0度方向でおおよそ50%、15度方向で25%程度となり、期待していた程度の指向性がある事がわかった。しかし宇宙線では統計をためるのに膨大な時間を要するため詳しい性能評価は困難でもあるドイツGSI研究所の加速器施設および英国ラザフォードの実験施設でのテスト実験を検討し準備を行っている。

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-09-28  

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