2002 Fiscal Year Annual Research Report
空気シャワーアレイ用粒子到来時刻較正システムによる角分解能向上の研究
Project/Area Number |
14740169
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
吉越 貴紀 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30322366)
|
Keywords | 空気シャワーアレイ / 角分解能 / 宇宙線起源 / ガンマ線 / 国際研究者交流 / インド |
Research Abstract |
空気シャワー粒子到来時刻較正システムを試作し、大阪市立大学理学研究科棟の屋上に設置した試験用空気シャワーアレイに導入を試みた。本較正システムは、空気シャワーアレイの各粒子検出器とデータ収集システムを結ぶ信号ケーブルに試験用パルスを送信し、その反射パルスを受信するまでの時間を測定する。本較正システムを大別すると、1.試験用パルス信号生成部、2.空気シャワーアレイシステムへの信号入力部、3.較正事象トリガー生成部からなり、各部の開発状況は以下の通りである。 1.試験用パルス信号生成部:試験用パルス信号生成部の制御プログラムを作成し、安定動作することを確認した。試験用パルス信号の生成には当初ファンクションジェネレータを利用する予定だったが、CAMAC規格のアウトプットレジスタを利用するよう変更し、コンピュータにより柔軟に制御できるようにした。これに伴い、電子回路の動作環境も予定していたNIM規格からCAMAC規格に変更した。 2.空気シャワーアレイシステムへの信号入力部:信号入力回路として、(1)抵抗分岐を用いたもの、(2)エミッタフォロワを用いたものの2種類を試作し、(1)を使用して反射パルスを検出できることを確認した。本較正システムが、本来の観測対象である空気シャワー粒子による信号波形に極力影響を与えないよう注意する必要があり、現在引き続き動作試験を行っている。 3.較正事象トリガー生成部:空気シャワーアレイシステムの調整が遅れているため、トリガー生成部の試作は完了していない。 上記3が遅れているため、予定していた試験データの収集をまだ行っていない。これは次年度への繰越課題となる。
|
-
[Publications] R.Enomoto, T.Tanimori, T.Naito, et al.: "The acceleration of cosmic-ray protons in the supernova remnant RX J1713.7-3946"Nature. 416. 823-826 (2002)
-
[Publications] K.Okumura, A.Asahara, G.V.Bicknell, et al.: "Observation of Gamma Rays Greater than 10 TeV from Markarian 421"Astrophysical Journal Letters. 579,1. L9-L12 (2002)
-
[Publications] C.Itoh, R.Enomoto, S.Yanagita, et al.: "Detection of diffuse TeV gamma-ray emission from the nearby starburst galaxy NGC 253"Astronomy & Astrophysics. 396. L1-L4 (2002)
-
[Publications] C.Itoh, R.Enomoto, S.Yanagita, et al.: "Evidence for TeV gamma-ray emission from the nearby starburst galaxy NGC 253"Astronomy & Astrophysics. (In press). (2003)