2004 Fiscal Year Annual Research Report
拡張アンサンブルシミュレーションを用いた小タンパク質の巻き戻り問題の研究
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14740170
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
光武 亜代理 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (00338253)
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Keywords | 拡張アンサンブル法 / RISM理論 / レプリカ交換法 / シミュレーティッド・テンパリング法 / 水和 / タンパク質のフォールディング / 構造予測 / モンテカルロ法 |
Research Abstract |
拡張アンサンブル法であるレプリカ交換法とシミュレーティッド・テンパリング法を組み合わせたレプリカ交換シミュレーティッド・テンパリング法、シミュレーティッド・テンパリングレプリカ交換法の開発を行った。従来のシミュレーティッド・テンパリング法より容易にエネルギー空間上のランダムウォークを実現し、この有効性を示した。この研究に関しては、今年度論文として出版された。 また、統計力学に基づくRISM理論と拡張アンサンブル法を結合したアルゴリズムの開発を行った。RISM理論で溶媒効果を取り入れる場合、全エネルギーが温度に依存する。今までの拡張アンサンブル法ではエネルギーが温度に依存する場合を取り扱うことができなかったが、レプリカ交換法を修正して、溶媒の温度依存性を取り入れた拡張アンサンブルシミュレーションができるようになった。この手法の有効性を示し、論文としてまとめた。 既存のタンパク質のソフトTINKERに拡張アンサンブル法を組み込むことを行った。これにより、モンテカルロ法と分子動力学法どちらでも拡張アンサンブルシミュレーションができるようになった。また、これにRISM理論を組み込むことを行った。TINKERはいろいろなタンパク質の力場を選ぶことができるので、RISM理論の力場依存性なども調べることができるようになった。水分子の拡張アンサンブルシミュレーションも行っており、現在結果をまとめている段階である。 本研究では、拡張アンサンブル法の開発と、既存ソフトウエアへの導入を主に行った。今年度は最後の年度なので、国内外研究成果の発表を頻繁に行った。
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Research Products
(2 results)