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2002 Fiscal Year Annual Research Report

量子系におけるコヒーレンス消失とEPR相関の厳密な扱い

Research Project

Project/Area Number 14740230
Research InstitutionOchanomizu University

Principal Investigator

北島 佐知子  お茶の水女子大学, 人間文化研究科, 助手 (70334571)

Keywordsディコヒーレンス / 緩和現象 / エントロピー / スピンコヒーレント状態 / 検出装置
Research Abstract

Coleman-Hepp (CH)模型およびBoson-Detector (BD)模型に関するエントロピーダイナミクスについて、検出装置系の初期状態が熱平衡である場合の定式化を行った。本研究の意義としては、ディコヒーレンスやそれに伴う不可逆性の問題を、厳密に解ける模型を用いて可逆な方程式を出発点に論じたという点にある。まずBD模型については検出装置系が調和振動子列で構成されているので、コヒーレント状態を用いて熱平衡状態を表わし、厳密に全系の密度行列を定式化した。そして入射粒子スピン系(大きさ1/2)の縮約された密度行列を求めてエントロピーの定式化を行い、その数値計算例を示すことによって、温度効果と相互作用の強さとディコヒーレンスおよび緩和現象の関係を論じた。また、ディコヒーレンスに関しては、縮約された密度行列において、温度パラメータおよび調和振動子数をそれぞれ無限大の極限をとることにより、密度行列の非対角要素の消失を示した。続いてCH模型に関しては、検出装置系が大きさの任意なスピン列であり、スピンコヒーレント状態の方法論を採用して熱平衡状態を記述し、特殊な射影演算子を用いることによって、スピンコヒーレント状態の空間からスピン空間の情報を抜き出す、という手法を用いた。これによって入射粒子の縮約された密度行列を厳密に求めることができ、エントロピーの定式化が可能となった。以上の内容は、BD模型に関しては既に論文を投稿、査読中であり、CH模型に関しても現在投稿準備中である。

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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