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2002 Fiscal Year Annual Research Report

スピン自由度を持つボース凝縮体の諸物性及び量子渦の研究

Research Project

Project/Area Number 14740251
Research InstitutionGakushuin University

Principal Investigator

桑本 剛  学習院大学, 理学部, 助手 (10337909)

Keywordsボース・アインシュタイン凝縮 / 原子物理学 / 光双極子力 / レーザー冷却 / 超流動 / 物質波 / 量子渦
Research Abstract

本年度は、気体原子のボース・アインシュタイン凝縮(BEC)体の一般的生成方法である、原子の磁気的性質を利用した磁気トラップ内で、気体ルビジウム原子のBECを生成した後、光のみの力によってそれを捕獲する光双極子力トラップに成功した。長時間の捕獲を実現するために、ルビジウム原子の光吸収周波数から大きく周波数のずれたレーザーを2台使用して交差型光トラップを構成した。交差型光トラップでは、2本のレーザーを互いに交差させた領域にBECが捕獲される。原子集団は高密度になると、非弾性3体衝突によりBEC状態を壊してしまう。我々が対象としているルビジウム原子は、特にこの非弾性3体衝突による崩壊率が大きなことが判っている。そのため、捕獲領域をなるべく大きくし非弾性3体衝突の影響が極力小さくなるようにした。また、磁気トラップから光双極子力トラップへBECを移す時BECが擾乱を受けないよう、レーザー強度を徐々に大きくしていく等の工夫をした。原子数として、磁気トラップ内で生成されたBEC内原子の約半数を光双極子力トラップ内に移行できた。また、光双極子力トラップ内でのBECの寿命は約2秒であった。これは磁気トラップ内でのBECの寿命より4倍程度短いが、我々の目標である、スピン自由度をもったルビジウム原子のBECの研究や、磁場反転による量子渦の生成実験には十分な寿命である。
さらに、スピン自由度をもったBECの研究をする上で基礎となる技術である、原子の内部状態の操作に成功した。具体的にはラジオ波を光双極子力トラップ内に捕獲されたBECに照射し、磁気副準位が異なる状態のBECの生成を行った。現在、光双極子力トラップに捕獲された、スピン自由度のあるBECの均一磁場内での振る舞いについて実験を進めている。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 高須 洋介: "High-Density Trapping of Cold Ytterbium Atoms by an Optical Dipole Force"Physical Review Letters. 90巻21号. 23003 (2003)

  • [Publications] 本多 和仁: "Optical dipole force trapping of a fermion-boson mixture of ytterbium isotopes"Physical Review A. 66巻2号. 21401 (2002)

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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