2003 Fiscal Year Annual Research Report
過剰発現型変異体によるアラビドプシスF-BOXタンパク質群のバルク機能解析
Project/Area Number |
14740448
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
黒田 浩文 独立行政法人理化学研究所, 植物変異探索研究チーム, 研究員 (00332297)
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Keywords | F-boxタンパク質 / ユビキチン / タンパク質分解 / シロイヌナズナ / ゲノム |
Research Abstract |
F-boxタンパク質は主にユビキチン化の標的タンパク質を認識し、シロイヌナズナでは、植物ホルモン応答、サーカディァン制御、形態形成などに関与していることが報告されている。私は、コンピュータ解析により、シロイヌナズナから568個のF-boxタンパク質を見つけたが(Kuroda et al. PCP 2002)、ほとんどが機能未知であり、逆遺伝学的手法により網羅的な機能解析を行っている。本年度は、まず、568のF-boxタンパク質がSCF複合体で機能するかを、SCF複合体の他の構成タンパクあるSKP1とのYeast two hybrid実験により検証したF-boxタンパク質のサブグループの代表的なタンパク質とSKP1のシロイヌナズナホモログであるASK1と結合実験により、ASK1と結合しないF-boxタンパク質が存在することが明らかとなった。そこで、シロイヌナズナの19のSKP1ホモログとの結合解析を行ったところ、F-boxタンパク群とSKP1タンパク質群との結合には特異性があることが明らかになった。また、どのSKP1とも結合しないF-boxタンパク質が存在し、これらはSCF複合体以外で機能する新しいタイプのF-boxタンパク質であると考えられた(Takahashi, Kuroda et al. PCP2004)。また、F-boxタンパク質cDNAをでバルクで過剰発現させたアラビドプシスの表現型観察と原因遺伝子の同定を行なった。葉や花に異常を示す個体、植物ホルモン感受性が低下した個体、開花時期が遅れる個体等が得られ、導入されたcDNAをクローニングし、シークエンスにより同定した。これらcDNAの過剰発現が表現型の原因であるかを確かめるため、cDNAを過剰発現させた形質転換体を再度作成し、表現型が再現されるかを観察している。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Naoki Takahashi, Hirofumi Kuroda, Takashi Kuromori, Takashi, Hirayama, Motoaki Seki, Kazuo Shinozaki, Hiroaki Shimada, Minami Matsui: "Expression and interaction analysis of Arabidopsis Skp1-related genes"Plant and Cell Physiology. 45(1). 83-91 (2004)