2002 Fiscal Year Annual Research Report
高効率微小コヒーレント光源の開発を目指した、微小球ランダムレーザーに関する研究
Project/Area Number |
14750034
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
戸名 正英 高知工科大学, 工学部, その他 (10322588)
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Keywords | イオントラップ / マイクロキャビティ / マイクロレーザー / 微小球 / 液滴 / MDR / WGM / 微小球レーザー |
Research Abstract |
イオントラップに捕捉したマイクロメータサイズの色素分子を含む液滴のレーザー発振特性を調べた.液滴中の色素分子をNd : YAGレーザーSHG光で励起し,レーザー発振を行なっている液滴の顕微鏡像と発光スペクトルを得た.本年度は,イオントラップ装置の改良,レーザー発振モードにおける色素濃度依存性について調べた. 本研究で用いているイオントラップは4枚のディスク電極で構成されている.中央2枚の電極に交流電圧を加え,上下2枚の電極に液滴の重力を補償するための直流電圧を加えている.このイオントラップ装置を次のように改良した.電極の汚れなどにより生じる,重力に対して垂直面内のStray Fieldを補正するために,ディスクを保持しているロッドを付加的な電極として用いることにした.その結果,半径11μmの液滴を位置の揺らぎを1μm以内としてイオントラップの中心に静止させることに成功し,より高分解能な顕微鏡像と空間分解発光スペクトルを得ることが可能となった.空間分解発光スペクトルと顕微鏡像とから,微小球の共鳴モードとカップルした発光は,球の縁から出射していることがわかった. 色素分子濃度を変化せると,顕微鏡像と発光スペクトルの両方が劇的に変化する様子を次ページに記した雑誌論文で報告した.様々な色素濃度におけるレーザー発振線をMieの理論を用いて微小球の共鳴モードと対応付けることで,球形共振器のQ値をもとにレーザー発振モードの色素分子濃度依存性を議論した.
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Research Products
(1 results)