2002 Fiscal Year Annual Research Report
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14750071
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
山本 隆栄 大分大学, 工学部, 助手 (20295166)
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Keywords | 非鉛系はんだ / Sn-8Zn-3Bi / 引張・圧縮応力下 / クリープ疲労 / ひずみ波形 / 粒界すべり損傷モデル / クリープ疲労寿命評価法 |
Research Abstract |
今年度は,非鉛系はんだの候補材であるSn-8Zn-3Biを用いて引張・圧縮応力下でのクリープ疲労試験を実施した.試験装置は電気油圧サーボ疲労試験機を用い,制御方法はひずみ制御で行った.試験温度は313K一定とした.ひずみ波形には対称三角波(PP, C),非対称三角波(PC,CP)および保持を伴う台形波(TH)を用いた.ひずみ速度はすべての波形のfast部で0.5%/sとし,slow部についてはCC波では0.005%/s,PC波およびCP波では0.05,0.005,0.001%/sとした.TH波ではひずみ変動部は0.5%/sとし,保持時間は5,10,30,60minとした. 本研究では,得られた結果からクリープ疲労特性および粒界すべり損傷モデルに基づくクリープ疲労寿命評則への適応性について検討を行い,以下の結果を得た. 1.Sn-8Zn-3Bi,Sn-37PbおよびSn-3.5Agの3種類のはんだの低サイクル疲労寿命であるPP波の寿命の比較では,Sn-8Zn-3Biが最も寿命が短く,Sn-3.5Agが最も長い. 2.Sn-8Zn-3BiのPP波に対するCC波およびTH波の寿命低下は係数2の範囲で,非対称波であるPC波およびCP波の寿命低下は係数7程度である. 3.Sn-8Zn-3Biは,Sn-37PbやSn-3.5Agに比べ,非対称波であるPC波およびCP波におけるクリープ損傷の影響が最も少ない. 4.Sn-8Zn-3Biは,非対称波であるPC波およびCP波におけるひずみ速度比が大きい範囲ではクリープ疲労寿命はSn-37Pbより長寿命側となる. 5.Sn-37PbおよびSn-3.5Agと同様に,Sn-8Zn-3Biついても粒界すべり損傷モデルに基づくクリープ疲労寿命則を用いて係数2の範囲で予測可能である.
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Research Products
(2 results)