2002 Fiscal Year Annual Research Report
微細多孔質構造の経時的気孔率変化と微細速度場の可視化計測
Project/Area Number |
14750135
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
桑原 不二朗 静岡大学, 工学部, 助教授 (70215119)
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Keywords | 多孔質体 / 経時変化 / 異方性 / 非定常 |
Research Abstract |
微細構造の経時的気孔率変化を伴なう多孔質体内の微視的速度場の計測の前段階として、二次元構造多孔質体内の微視的速度場の可しか実験システムを構築した。微細構造多孔質体内の微視的速度場の計測において、光源の強力化、高レイノルズ数流れ場計測を可能にすべく、計測システムの構築および改良を実施し、時間的に変化する微視的速度場の測定が可能となった。微細構造の経時変化を伴なう多孔質体として注目されるフィルター類はその製造過程において積層化あるいは圧縮が行われ大きな異方性を有している場合が多く、また経時的な構造変化による異方性の増加も無視し得ない。この様な場合の巨視的支配方程式の構築をめざし、透過率に関するScheideggerの提案のみならず他の多くの巨視的モデル定数の決定を微視的数値シミュレーションにより検討した。これにより、二次的構造体の及ぼす影響を含めより適切な統一的な形の巨視的モデル方程式及びそのモデル定数(透過率、慣性係数など)の相関式を決定した。 また、物質移動および熱移動を記述する巨視的方程式に対してもその改良を試みた。対象となるPDFフィルタは、フィルター内に蓄積された未燃浮遊粒子を高温で燃焼することでその性能回復を行う。この際、流れ場は非定常となるため、この非定常性に起因する見かけの熱伝導率が大きく変化することを数値計算結果より明らかにした。この結果は、より一般的な多孔質体における見かけの熱伝導率の見積もりにおいても重要であり、さらに詳しい検討を実施中である。
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Research Products
(1 results)