2002 Fiscal Year Annual Research Report
光駆動マイクロマシンを用いたマイクロ化学システムの創製
Project/Area Number |
14750182
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
丸尾 昭二 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (00314047)
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Keywords | 光駆動マイクロマシン / マイクロ光造形法 / マイクロ化学分析システム / 光トラッピング / ナノピンセット / 光硬化性樹脂 |
Research Abstract |
本研究の目的は、2光子サブミクロン造形法を用いて、種々の光駆動マイクロマシンを開発し、新しいマイクロ流体制御デバイスやバイオ研究用ツールを創製することである。本年度は、各種ナノマニピュレーションツールの開発を行った。以下に、具体的な研究成果をまとめる。 1)光駆動ナノピンセットの作製と駆動実験 2光子サブミクロン造形システムを用いて、直径250nmのプローブを有するナノピンセットを作製した。さらに、レーザーマニピュレーション技術を応用して、液体中でナノピンセットを高精度に開閉させることに成功した。近年、ナノテクノロジーの進展に伴って、さまざまなナノピンセットが研究されているが、いずれも静電駆動型であり、バイオ研究への応用には向いていない。一方、本研究で開発した光駆動タイプは、液中での非接触駆動が可能であり、バイオナノテクノロジーへの応用に適している。 2)光駆動ナノニードルの作製と駆動実験 2自由度の駆動が可能なナノニードルプローブ径:250nm)を作製した。このナノニードルの駆動部には、シングルビームで高効率な駆動が行えるように、光トラップするためのトラップポイントを形成している。実験では、トラップポイントをレーザー光で捕捉することにより、回転と並進の2自由度駆動が可能であることを実証した。 3)マニピュレータの高精度力制御 マニピュレータアームの発生力をフェムトニュートンオーダーで制御することに成功した。本手法では、光強度一定のもとで、アーム部の光トラップする位置を変えるだけで、発生力を制御できる。光駆動マニピュレータを細胞やDNAなどの操作に応用する場合に非常に有効な手段となる。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] S.Maruo, K.Ikuta, H.Korogi: "Submicron manipulation tools driven by light in a liquid"Applied Physics Letters. 82・1. 133-135 (2003)
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[Publications] S.Maruo, K.Ikuta: "Submicron stereolithography for the production of freely movable mechanisms by using single-photon polymerization"Sensors and Actuators A. 100・1. 70-76 (2002)
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[Publications] S.Maruo, K.Ikuta, H.Korogi: "Direct nanomanipulation tools for biological samples"Proceedings of Micro Total Analysis Systems 2002. 937-939 (2002)
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[Publications] K.Ikuta, Y.Sasaki, H.Maegawa, S.Maruo, T.Hasegawa: "Micro ultrasonic homogenizer chip made by hybrid microstereolithography"Proceedings of Micro Total Analysis Systems 2002. 745-747 (2002)
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[Publications] K.Ikuta, A.Takahashi, K.Ikeda, S.Maruo: "User-assembly, fully integrated micro chemical laboratory using biochemical IC chips for wearable/implantable applications"Proceedings of Micro Total Analysis Systems 2002. 37-39 (2002)
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[Publications] K.Ikuta, A.Takahashi, K.Ikeda, S.Maruo: "Fully-integrated micro biochemical laboratory using biochemical IC chips"Proc. of the 15th IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical Systems (MEMS 2003). 451-454 (2002)
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[Publications] K.Ikuta, Y.Sasaki, H.Maegawa, S.Maruo: "Biochemical IC chips for pretreatment in biochemical experiments"Proc. of the 15th IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical Systems (MEMS 2003). 343-346 (2002)
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[Publications] 丸尾 昭二: "3次元マイクロ光造形法の最近の進展"レーザー研究. 31・2. 122-128 (2003)
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[Publications] 丸尾 昭二(分担執筆): "マイクロマシン技術総覧"産業技術サービスセンター. 753 (2003)