2002 Fiscal Year Annual Research Report
パルスパワーを援用したディーゼル排ガス中窒素酸化物の還元除去に関する研究
Project/Area Number |
14750213
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
杤久保 文嘉 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (90244417)
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Keywords | コロナ放電 / 触媒反応 / プラズマ化学反応 / 窒素酸化物除去 / 選択接触還元法 |
Research Abstract |
ディーゼルエンジン車から排出される窒素酸化物の処理において,スペースや経済性の観点から,ガソリンエンジン車と同様に還元除去されることが望ましい。本研究では,ディーゼルエンジンから排出される窒素酸化物を触媒を用いて窒素と酸素に還元除去するが,この時,還元触媒の機能が発揮されやすいように,パルスパワーを利用した気体放電によるプラズマ化学反応を用いて導入ガスの改質を行なう。また,このような系が効率良く機能するシステムについて検討を行なう。平成14年度の課題,及び,成果は以下の通りである。 1)触媒の還元機能の調査 2種類の還元触媒(銅ゼオライト,Pd/γ-Al_2O_3)について,触媒温度と導入するガスの組成をパラメータとして,触媒の還元機能の調べ,以下の知見を得た。(1)NO_2の方がNOよりも低温度領域で還元された。(2)水蒸気の有無は触媒でのNOx還元率にあまり大きな影響を与えなかった。(3)NOx除去率は還元剤としての炭化水素の添加量に強く依存する。 2)放電プラズマによるガスの改質 同軸円筒型放電管を作成し,導入するガス組成をミラメータとして,パルスコロナ放電を用いたプラズマ化学反応によるガス組成変化を実験的に調べた。特に,酸化剤としての炭化水素添加効果について検証した。 3)放電プラズマと還元触媒の併用システムの試作 放電リアクタの後段に触媒リアクタを配置し,システムとしてのNOx除去効果について実験的に検証した。現段階では,その相乗効果は得られていないが,反応におけるマスバランスを検証した上で,最適な装置配置について検討する予定である。
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