2004 Fiscal Year Annual Research Report
レグ共通形電力変換器における数理計画法に基づくリアルタイム高効率制御法の開発
Project/Area Number |
14750218
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Research Institution | Akita National College of Technology |
Principal Investigator |
安東 至 秋田工業高等専門学校, 電気情報工学科, 助教授 (20212665)
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Keywords | レグ共通形電力変換器 / 数理計画法 / 高効率 / スイッチング損失 / 導通損失 / DSP |
Research Abstract |
本研究における本年度の計画は,用途の広い容量2kVAの1レグ共通形単相ブリッジ形電力変換器において,入力力率99%以上,出力電圧歪み率5%以下を達成する制約条件の下で,入出力における総合効率が平均的に最も高くなる本各レグ制御法を適用した実機を試作し,実験を通して効率的有効性を実証することである。さらに,三相アクティブフィルタにも適用し,有用性を明らかにすることである。 1レグ共通形単相ブリッジ形電力変換器においては,以下の結果が得られた。 1.1kW以上の負荷において入力力率99%以上,DC電圧変動率1%以下に制御できていることを確認できた。 2.正弦波入力電流,出力電圧を確認し,抵抗負荷において出力電圧変動率は2%以下,出力電圧歪率5%以下を達成できた。 3.各レグ出力電圧は,抵抗負荷においてはスイッチングを必要としない期間である電源と負荷との直送領域が大幅に増加し,本制御法を適用しない場合に比べて,1.4kW以上で3%,500W以下では10%以上の効率向上が確認できた。 4.容量性あるいは誘導性負荷の場合は,リアルタイムに最高効率が得られるよう適切にスイッチングを選択し制御されていることが確認できた。 本各レグ制御法を適用した三相アクティブフィルタについては,シミュレーションにより検討し,以下の結果が得られた。 1.整流器負荷においても入力力率99%以上,歪率2%以下の正弦波入力電流を達成した。 2.500W以下においては,10%程度の効率向上が確認できた。 以上の結果を踏まえ,開発した本制御法は,入力力率や出力電圧等の入出力特性においては従来手法と大差なく,効率においては2kWにおいて3%程度,軽負荷においては10%以上の高効率化を可能にすることが確認でき,その有効性を実証し本研究の目的を達成することができた。
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Research Products
(2 results)