2002 Fiscal Year Annual Research Report
CMOS電流モード信号処理回路の広帯域化に関する研究
Project/Area Number |
14750260
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
小川 覚美 静岡大学, 電子工学研究所, 助手 (40252168)
|
Keywords | 電流モード / カレントコンベア / カレントミラー / ウィルソンカレントミラー |
Research Abstract |
電流モード信号処理回路の広帯域化を目指し、電流モード信号処理の基本構成素子であるカレントコンベア(CCII)の電流出力回路部の高周波特性を改善するための広帯域カレントミラーを設計することを目的として研究を行った。 まず、通常の基本カレントミラー、ウイルソンカレントミラー、改良型ウィルソンカレントミラーの各回路をCMOSプロセスで集積化し、その特性を測定した。この測定結果を、解析結果、及び、HSPICEによる回路シミュレーション結果と比較した。また、これらの構成にカスコードカレントミラー、広振幅カレントミラー、能動カレントミラーの特性も含め、広帯域、高精度のカレントミラーとして有効な回路構成について比較検討を行った。試作チップの測定において、チップのパッドとリード線の寄生容量、寄生インダクタンス、寄生抵抗が回路の周波数特性の測定結果に影響を与えるため、これらの影響についても検討した。 次に、カレントミラーの広帯域化をはかるために、ウィルソンカレントミラー、改良型ウィルソンカレントミラーを用いた周波数補償回路を提案し、HSPICEによる回路シミュレーションでその特性を確認した。この構成についてICレイアウト設計を行い、1.2μmCMOSプロセスで集積化した。試作チップの特性は現在評価中である。 試作チップの特性評価に必要とされる電圧-電流変換は抵抗を用いて行われており、本測定周波数においては有効であると考えられる。
|
Research Products
(2 results)