2003 Fiscal Year Annual Research Report
異方性ウエットエッチングを用いた溝型ゲートMOSトランジスタの作製
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14750266
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
池田 晃裕 九州大学, システム情報科学研究院, 助手 (60315124)
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Keywords | P on P++エピタキシャルウエハ / 溝型ゲートMOSトランジスタ / ショートシャネル効果 / 低温プラズマ酸化,窒化 |
Research Abstract |
昨年度までは,通常のSiウエハ上に溝型ゲートMOSトランジスタを作製していたが,今年度はp on p++エピタキシャルSiウエハ上に溝型ゲートMOSトランジスタを作製した.p++層の比抵抗は0.01Ω・cmと非常に低く,ほぼゼロ電位の条件となり,ドレイン電圧によるチャネル部分の電位への影響(ショートチャネル効果)を抑えることができる.デバイスシミュレータ,MEDICI,を用いたシミュレーションでは,p on p+エピタキシャルウエハと溝型ゲートMOSを組み合わせることにより,チャネル長50nmのMOSトランジスタにおいても,100nm以上のチャネル長のMOSと比べてほとんど特性劣化のないことが示された.また,MOSトランジスタの試作において,ゲート酸化膜の形成を低温プラズマ酸化,窒化により形成した.これは,高温の熱酸化によるp++層からチャネル領域への不純物の拡散を抑えるためである.試作したトランジスタのサイズは,ゲート長が1.6um,ゲート幅が22um,ゲート酸化膜厚がSiO2換算で6nmである.トランジスタの特性は,nMOSトランジスタで電子移動度が204cm^2/V・cm,サブスレッショルドスイングが140mV/dec.であった.これらの結果を現在まとめて,雑誌論文,国際学会へ投稿中である.また,試作したトランジスタのさらなる特性改善にはゲート酸化膜の特性改善が最も重要であると考え,プラズマ酸化,窒化ゲート絶縁膜に関する研究,発表を行った.プラズマダメージによるゲート絶縁膜の劣化のメカニズムを考察し,プラズマダメージの少ない条件で溝型ゲートMOSトランジスタの作製と評価を行っている.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Rohana Perera, Akihiro Ikeda, Reiji Hattori, Yukinori Kuroki: "Effects of post annealing on removal of defect states in silicon oxynitride films grown by oxidation of silicon substrates nitrided in inductively coupled nitrogen plasma"Thin Solid Films. Vol.423 No.2. 212-217 (2003)
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[Publications] Rohana Perera, Akihiro Ikeda, Reiji Hattori, Yukinori Kuroki: "Trap assisted leakage current conduction in thin silicon oxynitride films grown by rapid thermal oxidation combined microwave excited plasma nitridation"Microelectronic Engineering. Vol.65 No.4. 357-370 (2003)
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[Publications] Rohana Perera, Akihiro Ikeda, Reiji Hattori, Yukinori Kuroki: "Anomalous Leakage Current in Silicon Oxynitride Thin Films Grown by Microwave Excited Nitrogen Plasma Nitridation"Proceedings of 7th International Conference on Properties and Applications of Dielectric Materials, IEEE Dielectrics and Electrical Insulation Society. Vol.3. 1084-1087 (2003)