2003 Fiscal Year Annual Research Report
画像データへの幾何学的改変攻撃に耐性のある電子透かし法
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14750306
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Research Institution | Siebold University of Nagasaki |
Principal Investigator |
前村 葉子 県立長崎シーボルト大学, 国際情報学部, 講師 (80326488)
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Keywords | 電子透かし / フラクタル / コラージュマップ / 幾何学的改変攻撃 / オブジェクトベース / 特徴点 |
Research Abstract |
申請者が提案する手法は、フラクタル画像符号化アルゴリズムをベースとしており、ドメインブロックとレンジブロックから形成されるコラージュマップの制御により画像への電子透かしを実現することが重要になる。しかしながら、画像のクロッピングや大幅な幾何学的改変による座標の歪みに対して、これまで用いてきた矩形ブロック分割法ではその対応が難しいことが問題となってくることがわかった。 本年度の研究では、その問題点を解決するために、画像の特徴点を利用して分割する手法の有効性について検討し、その実験をおこなった。特徴点抽出は画像の特徴点検出でよく用いられるHarris角検出演算子を用いた。耐性評価実験では、画像への電子透かしの耐性評価によく用いられるStirmak3.0ベンチマーク攻撃ツールに対して行った。その結果、検出した特徴点は幾何学的改変攻撃に対する耐性の高いことを確認することができた。これにより、本提案手法では、画像の座標系に沿った単純な矩形ブロック分割を行うのではなく、画像のブロック分割に特徴点を利用すればよいことになる。特徴点を利用する場合には、オブジェクトベースの電子透かしにも適用することが可能となる。現在、本提案手法における特徴点抽出条件の画像ごとに対する最適化を行うことと平行して、オブジェクトに対する本手法の適用を検討しているところである。 育児休業等取得に伴う研究中断(平成15年8月1日〜平成15年12月31日)研究再開年月日平成16年4月1日平成15年9月3日 15文科振第422号
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