2003 Fiscal Year Annual Research Report
開ループ振動安定化制御による、電磁気MEMSリニアアクチュエータの可動範囲の拡張
Project/Area Number |
14750379
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Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
野中 謙一郎 武蔵工業大学, 工学部, 講師 (30298012)
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Keywords | Open loop control / Oscillatory control / MEMS / Microsystem / Electromagnetic actuator / Sensorless / Averaging method / Potential function |
Research Abstract |
本研究の目的は、開ループ振動安定化制御によって、電磁マイクロアクチュエータのsnap-through(pull-in)を回避し、可動範囲を拡張する事である。得られた成果を以下に示す。 (1)Two wire systemの実験機の製作とSnap-through領域内における安定化実験 電磁アクチュエータの最も簡単なモデルとして、2本の平行な導線の一方を固定し、他方を真鍮の柔らかい梁によって支持した装置を製作した。導線の平行部の長さは400mm、導線間の空隙は約6mmである。同方向に直流電流を流すと電磁力によって空隙が減少し、初期位置の半分の約3mmで理論通りsnap-throughが発生することを確認された。平均化ポテンシャル関数に基づく開ループ振動制御入力を設計して実験機に適用したところ、可動範囲が1.5倍に広がり、snap-through領域内で安定化が可能である事が実証された。 (2)永久磁石型の実験機の製作・モデル構築・Snap-through領域内における安定化実験 実用的な永久磁石を用いた電磁リニアアクチュエータでも開ループ振動安定化制御が有効であることを示すため、ネオジウムとコイルを用いた梁型のリニアアクチュエータを製作した。無電流時の空隙を15mmとして直流電流によって開ループ位置制御を行うと、空隙が約10mm以下でsnap-throughすることを確認した。有限要素法によってモデルを作成し、さらに電磁力の数値計算結果を多項式補間した数式モデルによって平均化ポテンシャル関数を導出し、開ループ振動制御入力を計算して実験機に適用したところ、可動範囲が約2.4倍になり、位置決め誤差も最大で約50μmに抑えられることを確認した。以上から、開ループ振動制御が実用的な永久磁石を用いた梁型電磁リニアアクチュエータの位置決め制御にも有効であることが実証された。 (3)本研究で得られた振幅・周波数設計法を小型振子の開ループ振動安定化制御に適用したところ,任意の姿勢における制御に成功し汎用性も確認された。 本研究の成果の一部は,日本ロボット学会で発表した.その他の成果も計測自動制御学会などで発表予定・投稿中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 野中謙一郎, 平手淳一: "梁型電磁アクチュエータのPull-in領域における開ループ振動安定化制御"日本ロボット学会第21回学術講演会概要集・予稿集. 21(CDROM). 111 (2003)
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[Publications] K.Nonaka, J.Baillieul: "Swing Up Control of a Single Pendulum by Open Loop Two Dimensional Oscillations -An Experimental Verification-"計測自動制御学会 第4回制御部門大会. (2004年5月発表予定). (2004)