2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14750450
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小野 徹 京都大学, 工学研究科, 助手 (00263103)
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Keywords | 超望遠レンズ / 遠方撮影 / 写真測量 / 正射投影モデル / 三次元計測 / 斜面計測 |
Research Abstract |
超望遠レンズを用いた遠方観測に利用する標定モデルとして正射投影モデルを考案し、調整計算プログラムを開発した。シミュレーショシ計算と実験により、以下のような特徴を確認した。 ・従来の標定モデルと比べて望遠レンズを用いた計測に適する。その一方、広角レンズを用いた撮影ではやや精度が低下するものの実用上十分な精度での計測が可能である。 ・3枚以上の重複撮影画像を用いた場合、基準点がなくても被写体と相似なモデルを形成することができるが、2枚以下ではモデルに大きな歪が発生する. ・異なる焦点距離を持つレンズを組み合わせて撮影し調整計算することが可能である。これにより広い範囲に渡る法面の計測などでは、広角で全域を大まかに計測しておき、精密性を必要とする点については望遠で計測するといった利用法が可能となる。 ・400mmの超望遠レンズを用いて100m程度離れた位置から重複撮影する実験を行ったところ、3mm程度の精度で対象点を計測することができることがわかった。従来手法と比較して2倍ほど精度が向上し、少ない撮影枚数での安定性も向上することが確認できた。 特に本年度は実用化のための研究を進め、以下の知見を得た. ・4点の相対的な基準点を用いることで初期値を与えることなく標定要素を求めることができ、重複撮影により基準点以外の対象点の相対座標を得ることができる。 ・基準点の配置は平面的でも偏っていても構わないので、窓枠のような大きさが既知の単調な形状の対象物を基準点として用いることができる。 ・トータルステーションを組み合わせることで、河川や道路の法面のような広範囲にわたる斜面を計測する手法を開発し、その有効性を明らかにした。
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[Publications] S.Hattori, K.Akimoto, T.ono, et al.: "Tunnel profile measurement by vision metrology toward application to NATM"Proceedings of IS&T/SPIE'S 15th Annual Symposium. 5001(CD-ROM). (2003)
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[Publications] T.Ono, S.Hattori: "An Efficient Method for Recognition of Reflective Circular Target"Proceedings of ACSM/ASPRS 2002 Annual Conference. (CD-ROM). (2002)
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[Publications] T.Ono, S.Hattori: "Fundamental Principles of Image Orientation Using Orthogonal Projection Model"International Archives of Photogrammetry, Remote Sensing and Spatial Information Sciences. Vol.34,3B. 194-199 (2002)
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[Publications] 小野 徹, 服部 進: "正射投影モデルによる初期値取得法"日本写真測量学会平成15年度年次学術講演会発表論文集. 41-44 (2003)
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[Publications] 山口 貴之, 小野 徹: "正射投影モデルを用いた初期値不要の三次元画像計測"土木学会第58回年次学術講演会講演概要集. 495-496 (2003)
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[Publications] 野 徹, 服部 進: "正射投影モデルを用いた画像標定の原理"日本写真測量学会平成14年度年次学術講演会発表論文集. 205-210 (2002)