2002 Fiscal Year Annual Research Report
製紙工場から大量に発生するパルプスラッジ焼却灰の建設材料への有効利用に関する研究
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14750486
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Research Institution | Yatsushiro National College of Technology |
Principal Investigator |
浦野 登志雄 八代工業高等専門学校, 土木建築工学科, 助教授 (00232918)
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Keywords | 産業廃棄物 / 製紙スラッジ / 焼却灰 / 混和材料 / 強度発現 / 圧縮特性 |
Research Abstract |
本研究は平成13年度に普通ポルトランドセメントに製紙スラッジ焼却灰(以下PS灰と略記)を混合したセメントの物理試験を行い,結合材としての凝結特性,長期安定性およびモルタル試験による強度発現性について調べ,PS灰が混和材料として有効となる可能性を示した。平成14年度は,PS灰の化学成分分析,PS灰混入モルタルの流動性および曲げ・圧縮強度に関する試料間の変動,PS灰を混入したコンクリートの強度発現および乾燥収縮特性について実験的研究を行った。これらの実験の結果,以下に示す結果が得られた。 1)PS灰を混合したモルタルのフロー試験および強度試験の結果,PS灰原粉と75μmふるいを通過する細粒粉および残留する粗粒粉を比較すると,細粒粉を混入したモルタルの流動性は増加し,強度発現も大きくなった。また,分級を行うことで強度の変動が小さくなる傾向が示された。 2)PS灰の化学成分分析結果より,SiO_2など主成分の含有率の変動は比較的小さい結果となった。ただし,塩素の含有が認められ,含有率の変動が大きいことからコンクリートの塩分総量の測定を行った。その結果は制限値以下であった。 3)フライアッシュコンクリートは,混入率の増加とともに強度発現が低下する傾向を示したが,PS灰コンクリートでは,混入率に関係なく普通コンクリートと同等以上の強度が得られた。これは,同一スランプの下では単位水量一定の場合,PS灰混入率の増加とともにAE減水剤の添加量が増加することから,PS灰の吸水率が大きいことが起因しているものと考えられるが,これについては検討課題である。 4)PS灰コンクリートの乾燥収縮ひずみは,単位水量一定の下では普通コンクリートと大差ないことが示された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 浦野登志雄, 松本安喜, 下田誠也: "パルプスラッジ焼却灰を混合したセメント・コンクリートの強度性状について"(社)セメント協会 セメント・コンクリート論文集. 第55号. 694-700 (2002)
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[Publications] 浦野登志雄, 松本安喜, 松浦弘明: "パルプスラッジ焼却灰を混和材に用いたコンクリートの実験的研究"八代工業高等専門学校研究紀要. 第25号. 23-29 (2003)
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[Publications] 浦野登志雄, 松本安喜: "パルプスラッジ焼却灰を混和材に用いたコンクリートの強度性状について"(社)日本コンクリート工学協会「廃棄物のコンクリート材料への再資源化に関するシンポジウム」論文集. 67-72 (2002)
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[Publications] 浦野登志雄, 松本安喜, 松浦弘明: "製紙スラッジ灰を混和材に用いたコンクリートの特性について"第57回セメント技術大会 講演要旨. 第57号(発表予定). (2003)