2003 Fiscal Year Annual Research Report
圧縮性LESによる高層ビル火災時の熱・汚染物質輸送の高精度予測手法の開発
Project/Area Number |
14750490
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
白石 靖幸 北九州市立大学, 国際環境工学部, 講師 (50302633)
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Keywords | 圧縮性LES / 火災 / 高精度予測 / 高浮力 / Boussinesq近似 |
Research Abstract |
1)高浮力流れ場を対象とした圧縮性解析の実行 サーマルキャビティー内の熱対流を対象として、低マッハ数近似式及びBussinesq近似式を用いて解析を行い、主に以下の知見が得られた。a)Boussinesq近似式と低マッハ数近似式は、代表温度差が30℃程度の低温度差の熱対流の場合、流れ場、温度場共に良く一致する。b)代表温度差が300℃の場合、Boussinesq近似式と低マッハ数近似式の流れ場及び温度場の差が顕著となる。特に水平断面における流速の鉛直成分の近似による差は最大で20%程度となる。この点から、火災時のような高温度差の流れ場の解析では、低マッハ近似式のような圧縮性の解析手法が適する。c)Boussinesq近似式では、運動方程式の浮力項を線形化しているために、低マッハ数近似式と比較して、高温域及び低温域における流れの加速及び減速が生じている訳ではない。むしろ、連続の式中の密度変化を考慮しないために、熱膨張及び熱収縮の効果が再現されず、加熱壁近傍で流速を過小に、冷却壁近傍では過大に評価する。従って、非圧縮性の解析手法をベースに火災時のような高温度差の解析を行うには、連続の式の高精度化が重要となる。 2)高温度差の圧縮性流れ場の解析データベースの整備 高温度差の流れ場に関するデータは、実験による測定が困難であるため、本研究にて実施したシミュレーション結果(サーマルキャビティ)を取りまとめ、運動方程式、エネルギー式、連続の式という支配方程式の各項(移流項、拡散項 等)の密度変化の考慮が解析結果(主に流れ場)への影響度に関するデータベース化を行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 白石靖幸, 加藤信介, 石田義洋: "低マッハ数近似式との比較によるBoussinesq近似式の予測精度の検討,圧縮性高浮力流れの数値解析に関する研究"空気調和・衛生工学会学術講演論文集. I. 25-28 (2003)
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[Publications] 白石靖幸, 加藤信介, 石田義洋: "低マッハ数近似式との比較によるBoussinesq近似式の予測精度の検討,圧縮性高浮力流れの数値解析に関する研究"日本建築学会環境系論文集. 第577号. 13-18 (2004)
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[Publications] 白石靖幸: "大空間建築物の空調熱負荷予測に関する研究,その1 CFD解析における貫流熱負荷の評価方法"日本建築学会九州支部研究報告集・環境系. 第43号. 265-268 (2004)
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[Publications] 上原瞳, 白石靖幸 他: "ハノイ実験住宅における自然換気性状評価及び環境負荷削減効果の検討,ポーラス型居住区の環境工学的特性の解明(その14)"日本建築学会大会学術講演梗概集. 環境工学I. 923-924 (2003)
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[Publications] 熊尾隆丈, 白石靖幸 他: "CFD解析に基づく業務用厨房内の温熱・空気環境評価,その1 解析概要およびトップフード型排気の解析結果"日本建築学会中国支部研究報告集・環境系. 第27巻. 489-492 (2004)
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[Publications] 日浅英成, 白石靖幸 他: "CFD解析に基づく業務用厨房内の温熱・空気環境評価,その2 壁面を有するトップフード型排気および頂部型局所排気の解析結果"日本建築学会中国支部研究報告集・環境系. 第27巻. 493-496 (2004)