2002 Fiscal Year Annual Research Report
外部制御可能な歪み場を内包する金属薄膜・多層膜の磁気特性
Project/Area Number |
14750541
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
鎌田 康寛 岩手大学, 工学部, 助教授 (00294025)
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Keywords | 磁性 / 歪み / 薄膜 / 多層膜 / 水素 / 格子膨張 / 希土類金属 / 遷移金属 |
Research Abstract |
様々な強磁性遷移金属/希土類金属(TM/RE)薄膜・多層膜を作製し、水素化・脱水素化に伴う構造・磁気特性変化を明らかにすることを目標として研究を進めた。以下に本年度の研究実績概要をまとめる。 (1)水素化・脱水素化による歪み場制御と金属薄膜・多層膜の構造変化 装置開発に重点を置いた。(1)現有のX線回折装置の真空チャンバーを改造し、新たに薄膜電気抵抗測定のための試料ホルダーを作製することで、水素雰囲気中で電気抵抗変化をその場測定しながら、X線回折測定のできるシステムの作製に取り組んだ。これにより、水素化・脱水素化に伴う薄膜・多層膜の構造変化を連続的に評価するシステムの作製に成功した。(2)Fe/La多層膜を用いて、水素化・脱水素化による電気抵抗変化・構造変化を評価した。真空引きによる脱水素化処理後に、多層膜の構造は完全に元に戻らないことが明らかにされた。 (2)水素化・脱水素化による歪み場制御と金属薄膜・多層膜の磁気特性変化 Fe/La、Co/LaおよびFe/Y薄膜・多層膜を作製し、水素化に伴う磁気特性変化の詳細を調べた。(1)Co/La多層膜では、水素化による飽和磁化の増加の原因について詳しく検討し、定量的説明を与えることができた。(2)Fe/Y多層膜では、この系で初めて見つかったAF結合の交換結合の定量的評価に成功した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 遠藤恭, 高間大輪, 鎌田康寛, 山本雅彦: "Fe/(Y,YHx)多層膜の層間結合"日本応用磁気学会学術講演概要集. 26. 199 (2002)