2002 Fiscal Year Annual Research Report
ナノおよびミクロンオーダーの周期変調組織を有するチタン酸バリウム自立膜の界面合成
Project/Area Number |
14750556
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
下岡 弘和 九州工業大学, 工学部物質工学科, 助手 (50253555)
|
Keywords | ゾル-ゲル法 / チタン酸バリウム / 自立膜 / 気-液界面 / 周期的メソ孔 / 室温合成 / ナノ構造 / 高濃度前駆体溶液 |
Research Abstract |
本課題は、電子構造およびフォトニックバンド構造エンジニアリングのために、ナノスケールの周期性とそれに重畳したサブミクロンスケールの周期性を併せ持つチタン酸バリウム自立膜の形成方法について研究することを目的とする。我々がこれまでに見出したヘテロ二金属アルコキシドBaTi(OMe)_4(OEt)(OEtOMe)の高濃度溶液を出発原料に用いる"高濃度ゾル-ゲル法"では、その高濃度前駆体溶液を窒素-流動パラフィン界面に展開してサブミクロンから十数ミクロンの範囲で厚さの調節が可能な結晶性BaTiO_3微粒子を含む自立膜の作製を可能にする。この自立膜作製方法を基礎とすれば、界面活性剤を鋳型としてナノスケールの周期性を賦与したサブミクロンスケールの単分散ゾルを部分加水分解によって合成し、それを界面に展開して整列させナノおよびミクロンオーダーの周期変調組織を有するチタン酸バリウム自立膜を界面上で作製できると期待される。分子鋳型を用いる方法でナノスケールの周期構造を有するゾルを得るための検討のため、2成分の金属元素を含むチタン酸バリウムについて検討する前に、単成分の金属イオンを含みイオン性の高い硫酸バナジウムで周期的メソ孔を有するメソ構造材料の合成を試みた。その磁化率の温度依存性にはメソ構造に由来すると考えられるバルク材料とは異なる磁気転移の消失が見られることから、メソ構造化が可能であることを確かめた。以上の成果を元に、次年度以降2成分系へ応用展開する。
|
Research Products
(1 results)