2002 Fiscal Year Annual Research Report
lux遺伝子のタンパク質―タンパク質間相互作用の検出への応用
Project/Area Number |
14750633
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
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Keywords | protein-protein interaction / Photobacterium phosphoreum / bioluminescence / biosensor / lux |
Research Abstract |
本研究の目的は、発光を利用したタンパク質-タンパク質相互作用を調べるセンサーシステムを開発することである。このセンサーシステムの原理は脂肪酸還元酵素複合体の中のアシルCoAプロテインシンテターゼ(S)からアシルCoAレダクターゼ(R)サブユニットへ活性化された長鎖脂肪酸が運搬されることによりルシフェラーゼの反応に必要な基質である長鎖アルデヒドが生成されることに基づいている。RとSサブユニットを、それぞれ相互作用を調べたい2つタンパク質と一つずつ融合させ、相互作用が起こると上述の反応が起こり、ルシフェラーゼ反応に基づく発光が検出される。この発光を検出することによってタンパク質-タンパク質相互作用を調べることが可能になり、本センサーシステムは、それらの相互作用を活性化させたり阻害したりする新しいリガンドの探索に応用可能であるばかりでなく、新しい標的タンパクの探索にも応用可能である。 既にPhotobacterium phosphoreum, Photobacterium fischeri, Vibrio harveyi, and Xenorhabdus luminescensといった4つの異なる発光細菌が得られ、P. phosphoreumからluxC(R), luxE(S), luxAB(ルシフェラーゼ遺伝子)とそれらをコードするluxオペロン遺伝子郡をPCRにより調製し、これらを発現させるためにEscherichia coliに形質転換した。発光測定に必要な試薬及び機器類は全て購入し、実際に発光測定ができることを確認した。 元々の提案であったDnaAタンパク質とS及びRサブユニットの融合実験は行ったが産物であるDnaAタンパク質は宿主のE. coliに対して毒性が高く発現が上手くいかないことが判明し、現在異なる標的タンパクを選定している。
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